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自動火災報知設備の設置基準について

光電式スポット型煙感知器
光電式スポット型煙感知器は高さ8m以上の天井にも設置可能。

自動火災報知設備” は受信機と呼ばれる操作盤があり、そこから配線をして、写真のような “感知器” と繋がっています。🚒

 

この “感知器” が付いている建物と、そうでない建物があるのですが、一体どのような規模の建物からこの “火災報知器” をつける必要があるかご存知でしょうか?🌈

 

以下に、消防用設備等の設置義務が生じる建物の用途ごとに、自動火災報知設備の設置基準を示すと共に、感知器の種類等についも記していきます。📝✨

 

🔰(´-`).。oO(この記事で学んだことをもとに、是非一度 “天井の感知器たち” を見上げてみていただければと思います…。。)

自動火災報知設備の設置基準


まず、防火対象物という “住居以外の建物” は、令別表第1という表により、用途によって分類されています。🎮

 

そして、自動火災報知設備の設置基準は、その防火対象物用途・延べ面積によって判定がされています。👀❕

自動火災報知設備を設置する防火対象物


消防法施行令別表第1 (特定用途には🎯のマークをつけました)
 項  防火対象物 延べ面積
(1) 劇場、映画館、演芸場又は観覧場🎯 300㎡以上
公会堂又は集会場🎯
(2) キャバレー、カフェー、ナイトクラブその他これらに類するもの🎯
遊技場又はダンスホール🎯
性風俗関連特殊営業店舗など🎯
カラオケボックスなど🎯 全 部
(3) 待合、料理店その他これらに類するもの🎯 300㎡以上
飲食店🎯
(4) 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗又は展示場🎯
(5) 旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するもの🎯 全 部
寄宿舎、下宿又は共同住宅 500㎡
(6) ⑴避難のために患者の介助が必要な病院🎯 全 部
⑵避難のために患者の介助が必要な有床診療所🎯
⑶病院⑴を除く、有床診療所(⑵を除く)有床助産所🎯
⑷無床診療所、無床助産所🎯 300㎡以上
老人短期入所施設など🎯 全 部
老人デイサービスセンターなど🎯 ※①
幼稚園、盲学校、聾学校又は養護学校など🎯 300㎡以上
(7) 学校など 500㎡
(8) 図書館など
(9) 蒸気浴場など🎯 200㎡
一般浴場など 500㎡
(10) 車両停車場 500㎡
(11) 神社、寺院、協会など 1,000㎡
(12) 工場又は作業場 500㎡
映画スタジオ又はテレビスタジオ
(13) 自動車車庫又は駐車場 500㎡
飛行機又は回転翼航空機の格納庫 全 部
(14) 倉庫 500㎡
(15) 前各項に該当しない事業場 1,000㎡
(16) 特定用途を含む複合用途防火対象物🎯 300㎡
イ 以外の複合用途防火対象物 ※②
(16の2) 地下街🎯 300㎡
(16の3) 準地下街🎯 ※③
(17) 文化財 全 部
(18) アーケード な し

※①‥利用者を入居または宿泊させるものなどは全部。

 

※②‥各用途部分の設置基準に従って設置する。

 

※③‥延べ面積500㎡以上で、かつ特定用途部分🎯の床面積の合計が300㎡以上のもの。

 

上記の通り、(5)項イの民泊・簡易宿泊所や、(6)項の病院・福祉施設等では延べ面積に関係なく自動火災報知設備の設置義務が生じます。💡

 

ただし、その延べ面積が300㎡未満の場合や、当該用途が10%未満の場合には “特定小規模施設用自動火災報知設備” というワイヤレスで施工が簡単な感知器をつけることで足りるとされています。(;・∀・)👌✨

 

また、エア・シリーズというホーチキ社製の “無線式感知器” もあり、それは規模に関わらず設置可能です。📡♪

令別表1以外の自火報設置義務


火災リスクの高い場所には別途規定 自動火災報知設備
火災リスクの高い場所には別途規定が…。

例えば(5)項 ロ の共同住宅 では、延べ面積が500㎡以上の場合に自動火災報知設備の設置義務が生じてきます。🏢

 

しかし、地階がある場合は延べ面積に限らず自動火災報知設備の設置が必要となります。💡

 

そして共同住宅の場合には、“住宅用火災警報器” 略して 住警器” と呼ばれる電池式で本体からピーピーと音が鳴るのみのものもあります。🔋♪

 

✍(´-`).。oO(以下に…、、住警器についてその概要を記します…。。)


“住宅用火災警報器” 略して “住警器” について


参考:Panasonic㈱

住警器は基本的には、『寝室 に 煙感知器』 を 『台所 に 熱感知器』 を設置します。🍳

 

この住警器の設置基準は、市町村の条例によって異なります。💡

 

大阪市の場合では、寝室の他に『階段にも必ず設置』することとなっています。🗾


特定小規模用自動火災報知設備の設置基準


延べ面積300㎡未満300㎡未満に限り特定小規模施設用自動火災報知設備の設置が可能
延べ面積300㎡未満300㎡未満に限り特定小規模施設用自動火災報知設備の設置が可能。

参考:Panasonic㈱

 

法改正により、令別表第1(6) に分類される病院・老人ホームなどは延べ面積に関係なく自動火災報知設備の設置が義務付けられました。📅💦

 

その際に、延べ面積が300㎡未満の対象施設には “特定小規模施設用自動火災報知設備” という無線式・電池式のものを設置することで良いとされています。🔋

 

住警器と同様に、受信機がなく配線工事を省略できるので施工が簡単なことが特徴です。


面積・天井高さ と感知器個数の関係


特定小規模用自動火災報知設備も、通常の感知器と同様に面積・高さによって設置する個数が決まっています。(;´Д`)👌💦

 

以下の表は、感知器を設置するに当たって必ず参照するものです。📝✨

 

参考:ホーチキ㈱

 

表を見て頂けると分かる通り、天井高が8mを超えるとスポット型の熱感知器が設置できません。🚫(;´Д`)‼

 

その際は、差動式分布型という所謂 “空気管” と呼ばれる工事が大変な熱感知器を設けたりします。👷💦

収納の“感知器”


市町村の条例によりますが、1㎡を超える収納には感知器を設けなければなりません。🎪

 

熱感知器クローゼット内
クローゼット内に設置された差動スポット型熱感知器。

流行りの特定小規模用自動火災報知設備の場合は、押入収納の㎡数が2㎡からの設置となります。💡

 

以下の点に気を付けましょう。💭

  1. ☑ 布団を収納する場合は “特種” の定温式熱感知器を設置。
  2. ☑ 服などを収納する場合は “差動式” の熱感知器でOK。
  3. ☑ 原則 “天袋” や “下段” にも設置。

なぜ。布団を収納する場所に “差動式” の感知器が不適切かというと、布団が燃えた場合は内部から徐々に温度が上がって燃えていくため、温度差が小さく感知できないからと言われています。♨

 

また、例えば堺市ですと 『収納内は全て煙感知器にしなさい』という指導があったりします。(;´・ω・)💭

 

はじめての地区で着工の際は、所轄消防署に要相談ですね!🚒


天井裏に感知器は必要⁉


耐火被覆の“ロックウール”
耐火被覆の“ロックウール”が吹付けてある天井裏。

高さ50cmを超える天井裏には、感知器の設置が必要です。⚡

 

ただし、建物の構造が “耐火” の場合は天井裏の高さが50cmを超えていても感知器の設置は要しません。🙆♪

 

✍(´-`).。oO(既設の一戸建てを民泊等に変更する場合、天井裏が50cmある場合‥点検口作成とか大変に…。。)

 

また、鉄骨造でも耐火の被覆がされていなければ “準耐火構造” の扱いになり天井裏に感知器が必要になります。💡

 

天井裏に感知器を設ける場合、何個もつけていては点検などが大変になる為、区画ごとに防護面積の広い “煙感知器” を設置するのが一般的です。(´・ω・`)💭

 

注意すべきは、天井裏も警戒区域の面積に含まれる点です。⚠💦


P型1級とP型2級の分かれ目とコスト


P型2級の受信機&総合盤
P型2級の受信機とP型2級の総合盤。

天井裏に感知器の設置義務が生じてしまい、その天井裏の面積と当該階の面積を足して500㎡を超えてしまうと、別の警戒区域として設定しなければなりません。⚡

 

例:“1階及び1階天井裏” を “1階” と “1階天井裏” の2回線に。

 

5回線まではP型2級という自動火災報知設備で事足りますが、それをオーバーしてしまうと “P型1級” の受信機や総合盤を設置しなければなりません。📞

 

そして、問題はそのコストで、2級から1級になると…随分とレベルアップいたします。💸(´;ω;`)💔

 

その為、なるべく警戒区域をまとめて設置するようにはしておりますが、こちらも所轄消防署の指導で『分けて下さい』となることもありますので要相談ですね。🚒💦


まだ消防設備士4類の免状持ってないの?


上記の事柄は、お客様にとっては “豆知識” ですが、実は弊社のような消防設備士防災屋の人間は誰でも知っているような事です。🚒💨

 

そしてこれらの情報源に触れるタイミングとなるのは、“現場” と “資格試験の勉強” の2点です。📝✨

 

消防設備士の資格試験は、乙種であれば誰でも受験可能です。🌸(´∀`*)ウフフ

 

また、電気工事士の免状をもっていたり、工業系の学部を出ていればイキナリ甲種も受験できます。🏫♪

 

少しでもご興味のある方は、参考書などを入手してパラッと読めば、もしかしたら受験意欲が倍増するかもしれません。🌱

 

弊社ブログを見たことがきっかけとなり、未来の消防設備士として活躍される方が一人でも増えれば本望で御座います。📖(^^)/♪


まとめ


  • 自動火災報知設備の設置が必要な防火対象物は、令別表第1の延べ面積で分類されていた。✅
  •  延べ面積500㎡未満の共同住宅や住宅には、住宅用火災警報器の設置が義務付けられており、市町村条例によって設置義務内容が異なった。✅
  • 法改正により、令別表第1の(5)項イ 民泊・簡易宿泊所や、(6)項 病院・福祉施設等の防火対象物は、延べ面積に関係なく自動火災報知設備の設置が必要となった。✅
  • 延べ面積が300㎡未満の場合のみ、特定小規模施設用自動火災報知設備の設置が可能であった。✅

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コメント: 5
  • #1

    田舎者 (日曜日, 18 3月 2018 07:58)

    ど田舎で設備関係の仕事をしています。
    自動火災報知設備で疑問なのは①洗面所②押入(1㎡?)③床の間です。設置基準が正直分かりません。
    どのように設置していますか?

  • #2

    管理人 (月曜日, 16 4月 2018 18:40)

    >田舎者 さん
    お返事遅れてしまい、申し訳ございません。

    当該 “いなか” の市町村条例にも寄りけりですが、洗面所には“定温防水1種”を、1㎡を超える収納で布団を入れる可能性のある箇所には“定温特種60℃”を、その他は差動式スポット熱を設置しております。

    本文中にも追記させていただきましたが大阪市のお隣の堺市にて、収納内は煙感知器にせよという指導を受けたことがあります。
    他でもルールが異なる可能性があるので、初めての土地では所轄消防署に確認するのが確実そうです。

  • #3

    いしかわ (金曜日, 22 2月 2019 18:09)

    青木先生、お疲れ様です。

    感知器(光電式スポット型煙感知器2種)について、
    教えて欲しいことがあります。
    感知器と受信機は同じメーカーが好ましいのでしょうか。

    弊社が点検を行っている物件があるのですが、
    設立して2年しか経たないのに、感知器不良で要取替と現場からあがってきました。
    メーカーは日本ドライケミカル製、2017年製です。
    受信機も同じメーカーです。設置個所はダムウェーターのところです。
    私がお客さんの立場だと「感知器は、耐性寿命短いね」と思ってしまい、
    「今後もこのくらいのペースで他の感知器も取替しなければいけないのか」と、
    聞かれる可能性もあるので、今回質問した次第です。

    受信機が日本ドライケミカル製だと、他のメーカーの感知器をつけた場合では
    壊れやすいこともあるのでしょうか。


  • #4

    管理人 (月曜日, 25 2月 2019 13:49)

    >いしかわ様
    先生なんて滅相も無いです、いつも有難う御座います!

    質問の答えですが、互換性があるものがあるので、感知器と受信機は同メーカーの方が望ましいです。

    例えば、古いニッタン製の受信機のある建物に、Panasonic製の煙感知器を設置した所、正常に動作しなかった、という例が実際にあります。従来型の熱感知器等は発報機構が単純なので、他メーカーでも正常に作動する事が殆どであったのですが、最近はサーミスタの自己保持機能付きや光電式の煙感知器はデジタル化している為か互換性の問題が生じることとなりました。(同じにしろや…って思いますが。)

    日本ドライ社製の自火報、珍しいですね。

    そして2017年製で感知器不良は異常です、以下の可能性を精査されて下さい。

    ①感知器設置場所が多湿・多埃でないか、要が外的要因で著しく故障しやすい状態になっていないか。

    ②工事段階での配線ミスなど。感知器を交換してみてそれでも作動しなければ、それは感知器の不良ではなく配線の問題ですから、施工業者に問い合わせるべきでしょう。

    ラストの③はマジで普通に感知器が壊れているというパターンで、2年しか持たないのか!というクレームは至極妥当かと思います。

    こういう時にどういう対応をして下さるかがメーカーさんの信頼度を決めると思っています。

    ちなみに余談であり愚痴ですが、別のメーカーさんのもので管理人は以前、特定小規模の物件で電波障害が頻繁に出るとお客様からクレームがあり、メーカーさんに返品して、試験を行うなどの精密検査をしてもらいましたが、特に異常なしという事でそのまま新品を買うお金を負担させられました。

    その後、電波障害がなくなったので、明らかに最初の機器が不良品だったと思うのですが、メーカーが『これは正常!悪くない!』と言えば施工業者やお客様はそれに従うのみという悲しいルールになっています。

    受信機と同メーカーにするのが最良ですが、それに伴うモラル上のリスクがあることも覚悟しておきましょう!というお話でした!

  • #5

    いしかわ (月曜日, 25 2月 2019 20:38)

    青木先生、ありがとうございます!

    うちの従業員にも、青木さんに教えていただいことを伝えると、
    「ほんと、同感できるさー。それに、あの施工業者がこのメーカー使うのが珍しい。
     自分たちの現場も日本ドライケミカル製の自火報は今回の物件と合わせて2件しかないよ。」(沖縄イントーネーション)って申しておりました(笑)

    ご教授いただいた内容ですが、従業員と確認した結果、
    ①が有力候補?なので、まずは同メーカーで取替してみます。
    給食を上げ下げするダムウェーターで、多湿の可能性もありますよね。
    保育園の調理場から2階の教室へあげるものです。

    可能性の高い要因から潰していきます。(誤報の時の原因探りと同じですね!)

    毎度、毎度ありがとうございます!