▶ 防火設備定期検査

防火設備定期検査 建築基準法12条

病院や、ホテル・規模の大きい共同住宅などの不特定多数の人が利用する特定防火対象物などの建築物は、老朽化や設備の不備などがあると、大きな事故や災害につながる恐れがあります。

 

防火設備定期検査・建築設備定期検査などの制度は、適切な維持管理を行うことにより、そういった事故を未然に防ぐために建築基準法12条にて定められています。

 

有資格者によって建物や設備を定期的に調査・検査及び報告し、大阪府内であれば(一財)大阪建築防災センターに提出します。

 

✍(´-`).。oO (防火シャッターの点検の様子はコチラ)


法改正による制度変更

以前までは建築設備定期検査の中に防火戸・防火シャッターの点検も含まれていましたが、法改正により防火設備として別で有資格者が点検することとなりました。

 

特に、法改正によって平成29年度から新たに “防火設備” の定期検査・報告義務が生じる建築物が多数あります。

 

報告対象となる防火設備のある建築物の関係者さまは、ぜひ一度下記の内容についてご覧いただき、ご準備ください!

 

 

(´-`).。oO(消防用設備点検報告とは、別の点検制度なんです…。。)


防火設備定期検査制度の背景

平成28年1月15日付で交付された建築基準法の改正に伴い、定期報告制度も改正され、平成28年6月1日より “防火設備点検” の制度が施工されました。

 

平成25年10月に福岡市内の診療所で発生した火災事故では、火災時に自動閉鎖するはずの防火扉が正常に作動しなかったため、死者10名を含む多数の犠牲者が発生する惨事となりました。

 

そのため、再発防止策として防火設備点検に関する規定が強化されました。


防火設備点検と報告

青木防災に掲示してある防火設備検査員資格者証
青木防災に掲示してある防火設備検査員資格者証

弊社の防火設備調査員有資格者が責任をもって点検・報告を適切にさせて頂きます。安心してお任せください。

お問い合わせはコチラから

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防火設備定期検査報告書
防火設備定期検査の報告書フォームです。
防火設備定期検査報告書.xlsm
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防火設備定期検査の内容

防火設備定期検査報告済証
防火設備定期検査報告済証

主な検査項目

  1. 防火扉: 設置場所の周囲や作動状況
  2. 連動機構: 煙感知器などの信号で適切に閉鎖すること
  3. 防火シャッター: 駆動装置や閉鎖時間など
  4. 耐火ロールスクリーン: ローラーチェーンやカーテンの閉鎖状況
  5. ドレンチャー等: 散水ヘッドや水源・ポンプの動作

上記点検を終了後、特定行政庁に結果を報告させていただきます。

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防火設備定期検査の点検基準一覧
防火設備定期検査の点検基準一覧表です。これをもとに点検報告書を作成します。
防火設備定期検査の点検基準.pdf
PDFファイル 93.3 KB
http://tokyo-machidukuri.or.jp/tatemono/boukasetsubi/gaiyou.html

防火設備定期検査と報告が必要な建築物の用途と報告時期

防火設備定期検査・報告義務が生じる建築物かどうかを判定する基準が以下の表になります。

 

また、報告時期は “毎年” となっており、前年の報告日の翌日から起算して1年を経過する日までとされています。(※遊戯施設などは6か月毎に報告)

 

防火設備定期検査の報告対象建築物・規模一覧
防火設備定期検査の報告対象建築物・規模一覧
  • ※避難階とは、直接地上へ通じる出入り口のある階をいう。
  • ※1  報告対象規模(面積・階数の判断)については、2棟以上ある場合は、各々の棟単位で適用。(各棟の面積を合計するのではない。)
  • 表中(1)・(3)において、対象部分の床面積の合計が100以下のものは階数にかかわらず定期報告対象外。(ただし「学」・「寄」・「共」を除く)
  • ※2  大阪府内の建築設備検査報告対象は、機械換気設備・機械排煙設備・非常用の照明装置。給排水設備は対象外。
  • ※3  助産施設、乳児院及び障害児入所施設、助産所、盲導犬訓練施設、救護施設及び更生施設、老人短期入所施設等、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、母子保健施設、障害者支援施設及び福祉ホーム、障害福祉サービス(自立訓練又は就労移行支援を行う事業)施設に限る。
  • ※4  特定行政庁が条例で定める「個室ビデオ店」「カラオケボックス」「インターネットカフェ・漫画喫茶」「テレフォンクラブ」。 
  • ※5  サービス付高齢者向け住宅、認知症対応型グループホーム、障害者支援グループホームに限る。
  • ※6  共同住宅の建築設備検査は、住戸以外の共用部分(ホール・廊下・階段・集会室・管理人室等)に設置されている建築設備が報告対象。
  • ※7  共同住宅の防火設備検査は、住戸以外の共用部分(ホール・廊下・階段・集会室・管理人室等)に設置されている防火設備が報告対象。

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防火戸ラッチの交換と連動試験について

防火戸ラッチ くぐり戸 誘導標識
左:防火戸と取付用U金具 右:防火戸キャッチロック

防火戸ラッチは平常時に防火戸を固定しておき、火災が起こった際に防火戸を開放する為の器具であり、電磁式と温度ヒューズ式がありますが殆どの場合、本記事で扱います電気的に作動するものを指して防火戸ラッチと呼ぶことが多いです。╭( ・ㅂ・)و ̑̑📣

 

ラッチは英語で “latch{(ドア・門などの)掛け金}” を意味する通り、防火戸引っ掛けて保持しておく器具で、火災が起こった際に電気信号が送られることにより 防火戸を開放・閉鎖させます。🚪

 

また、防火戸等の “レリーズ” と表現されることもありますが、これも英語の “release{(拘束などから)自由にする}” が由来となった呼び方だと思われます。では、続きにその防火戸ラッチの交換工事などについて記していきます。✍(´-`)💭♪

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温度ヒューズ式の防火戸ラッチ交換

温度ヒューズ式の防火戸ラッチ外観
温度ヒューズ式の防火戸ラッチ外観‥。

防火戸ラッチとは、平常時に防火戸を固定しておき、火災が起こった際に防火戸を開放する為の器具です。💯(´∀`*)ウフフ

 

防火戸ラッチには以下の2種類があります。💡

  • 電磁式
  • 温度ヒューズ式

“電磁式” は3種の煙感知器の作動に連動し、制御盤より信号が送られて防火戸が開放する一方、“温度ヒューズ式” は本体に低融点の金属部分があり、それが炎の熱で溶けることによりロックが解除される仕組みです。🔥🚪💦

 

✍(´-`).。oO(温度ヒューズ式の交換の様子を記します…。。)

 

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なぜ防火戸の順位調整器を設置するのか

「順位調整器」 防火戸
「順位調整器」をご存知の方はいらっしゃいますか…?

弊社は消防法第17条に規定される所謂 “消防用設備等” の施工・メンテナンスを主な生業としていますが、防火設備定期検査をはじめとした防火設備の工事・点検も行っています。🔍👷✨

 

今回はその防火設備の中の “防火戸” の “順位調整器” という器具の改修工事についてご紹介させて頂きますが、殆どの方にとって『順位調整器?何それ?何の順位を調整するの?』ってなモンかと思いますから、まず順位調整器がどういうモンかを説明しつつ、それにクソガキ共が “ぶら下がる” せいで我々が駆り出されている等の背景を併せて記していきます。🔨💦

 

✍(´-`).。oO(今度から街中で “順位調整器” を見かけたら…、、あ!順位調整器だッ!ってなること間違いなしです…。。笑)

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防火扉の設置による区画形成で屋内消火栓未設をクリア

防火扉 増設 防火戸
防火扉を増設したが…。

タイトルは軽く🎣なのですが、今回は違反対象物への改修であり完全に正規のルートという訳では無い為、例えば『オイ!このブログにこんなんあったって書いてあるから屋内消火栓除外せえや…!』的な絡み方を所轄消防署の方にしても無駄になる可能性があるので注意して頂きたいです。🚪(;´Д`)💦

 

しかしまあこのような今まで追い切れていなかった違法状態の建物が、(5)項イ 民泊ブームで表に出てくると所轄消防署の方も『どないすんねんしかしコレ‥。』ってな具合に困る事もあるかと思いますから、某所でこの様な “前例” があったという情報だけでも、もしかしたら超役立つかもしれないと思ってます。👮✨

 

✍(´-`).。oO(続きを見て下さい…、見るだけで良いです!笑)

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防火扉にもたれてバチが当った話

防火扉に寄りかかることを禁止する標示
防火扉に寄りかかることを禁止する標示…。

お陰様で現在は専門家としてお仕事をさせて頂いております管理人にも、消防用設備防火設備及び建築設備に全く無関心な時代があったわけです。💡

 

昔の小職と言えば知識がゼロどころかマイナスでして、そこら中で迷惑をかけておりました。💣(;´Д`)💦

 

そんな “元・悪太郎” であった私に対して、天から…いや防火扉から与えられた痛い仕打ちについて記させて頂きます。💔

 

✍(´-`).。oO(また、一般的にも防火扉には “もたれてはいけない” “前に物を置いてはいけない” 等の周知されるべき事柄が御座いますから…、、併せて言及していきます…。。)

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