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電源系統図で配線が専用回路な事を証明

自火報と誘導灯それぞれ専用の電源ブレーカー
自火報と誘導灯それぞれ専用の電源ブレーカーがある…。

着工届設計届には各消防用設備の電源がどのような回路で供給されているかを示す “電源系統図” を添える事になっています。🔌

 

消防用設備の電源は他のブレーカーと一緒にすることが出来ず、いわゆる “専用回路” にしなければなりません。(;・∀・)⚡

 

その理由は御察しの通り、他の電気機器が原因でブレーカーが落ちたときに消防用設備の電源も遮断されてしまうと、有事の際に意味を成さない可能性を考慮している為です。🔋💦

 

📙(´-`).。oO(しかし、この辺りの消防法や関係法令上では厳密にどう謳われているのかを…、、改めて調べてみると色々発見がありましたので記していきます‥。。)

電源及び配線に関する消防法


消防用設備のブレーカーには赤いストッパー
消防用設備のブレーカーには赤いストッパーを‥。

まず、消防法施行規則第二十四条(自動火災報知設備に関する基準の細目)の三を見てみると以下の通り謳われています。🎤♪

  • イ 電源は、蓄電池又は交流低圧屋内幹線から他の配線を分岐させずにとること。ただし、感知器等の電源に電池を用いる場合において、当該電池の電圧が感知器等を有効に作動できる電圧の下限値となった旨を受信機において確認する為の措置が講じられているときは、この限りでない。

 

ここで イについて、基本的に幹線の一次側から分岐せずに電源を取るものと解釈できそうですが、その後の条文の通り受信機にはバッテリーが内蔵されており、電圧が下限値になるとトラブル音響がなりますから “この限りでない” の箇所に当てはまることになりそうです。🎯(;´Д`)👌✨


誘導灯本体についた“充電モニター”


次に誘導灯についてですが、消防法施行規則第二十八条の三に(誘導灯及び誘導標識に関する基準の細目)があり、その4の三に以下の条文が謳われています。📻♪

 

  • 九 電源は、第二十四条第三号の規定の例により設けること。

つまり、上述した自動火災報知設備の電源について、読み替えて解釈してくれとのことですね。💡

 

誘導灯には充電モニターとランプモニター
誘導灯には充電モニターとランプモニターが…。

消防法施行規則第二十四条(自動火災報知設備に関する基準の細目)の三のイの “感知器等” の箇所を “誘導灯” に、“受信機” という単語を “機器本体” と言いかえて読んでみると以下の様になります。💭

  • イ 電源は、蓄電池又は交流低圧屋内幹線から他の配線を分岐させずにとること。ただし、誘導灯の電源に電池を用いる場合において、当該電池の電圧が誘導灯を有効に作動できる電圧の下限値となった旨を本体において確認する為の措置が講じられているときは、この限りでない。

そして、誘導灯にもバッテリーが内蔵されていますし、 充電モニター” もありますから “この限りでない” を適用できそうです。

 

🔋(´-`).。oO(消防用設備点検の際に便利な充電モニターが‥、、実は消防法上で “この限りでない” に該当する役目も果たしたんですね…。。)


大阪市の“運用基準”というバイブル


消防用設備の“運用基準”
細かい決まりは消防用設備の“運用基準”を確認‥。

では上記で “この限りではない” とは言ったものの、ではどこまでOKなのかという事に関して、大阪市消防局が監修している “運用基準” を確認してみます。📖(´∀`*)ウフフ♪

 

P.284に以下のような文言が記載されています。

  • 非常電源を内蔵した誘導灯の常用電源の配線は、配電盤または分電盤から専用回路とすること。ただし、非常用の照明装置と同一回路とすることができる。

この “専用回路” というのは、読んで字のごとく各種電気設備1つに対して専用で設けられた回路を指します。🎳✨

 

ですから、同じ消防用設備でも自動火災報知設備誘導灯の電源を一緒にすることはできないんです。ただし大阪市の場合は非常照明のみ、誘導灯の電源と兼用できると謳われています。💡


“電源系統図”の説明


上記を鑑みて、最も多い電源確保の方法は分電盤のブレーカーの一つを消防用設備の専用回路として使用するという事になります。⚡

分電盤は主幹から複数の開閉器が分岐
一般的な分電盤は主幹から複数の開閉器が分岐…。

🔌(´-`).。oO(既設建物に誘導灯を増設したい場合は‥、、専用回路を作る為のブレーカーの空きがあるか確認しますね…。。)

 

電源系統図上では、主幹から分岐した開閉器に専用で繋がっている “2” のような接続方法であると示すことが出来ます。📝✨

電源系統図上だと殆どの場合“2”に該当
電源系統図上だと殆どの場合“2”に該当‥。

主幹1次側から電源を取る場合も…


メインブレーカー一次側から専用回路
メインブレーカー一次側から専用回路を作成‥。

当たり前のように、えっちらおっちら記してきたことは結局のところ “大阪市の運用基準” を元にしたもので、地域によっては専用回路を主幹(メインブレーカー)の一次側から確保するよう指導を受けることもあります。💔(;´Д`)💦

“一次送り”とわざわざ表記した専用回路
“一次送り”とわざわざ表記した専用回路たち…。

 

この辺りも色々考え方があり、例えばメインブレーカーに漏電遮断機能がついてた場合、どこかで漏電があれば主幹が落ちて停電状態になります。🔌

 

その時でも消防用設備はバッテリー駆動しますが、これを避けたいが為、一次側から電源を取れというわけです。⚡


 

しかし、一方で消防用設備の電源回路から漏電があった場合を考えると、遮断されませんよね。実際に電気保安協会の方から「消防用設備の回路から漏電している可能性があります。」という電話を頂いたこともありますから、要はどっちを取るかみたいな話になっているのかと思います。尤も、専門家以外のお客様は “消防法に則って設置され、消防検査をクリアすりゃ何でもいい” わけなんですが。💡笑

まとめ


  • 各消防用設備の電源がどのような回路で供給されているかを示す “電源系統図” 辺りの消防法や関係法令上を改めて調べた。✅
  • 誘導灯にもバッテリーが内蔵されており 充電モニター” もある為、交流低圧屋内幹線から分電盤の主幹2次側から電源確保可能であった。✅
  • 大阪市消防局が監修している “運用基準” に非常電源を内蔵した誘導灯の常用電源の配線は、配電盤または分電盤から専用回路とすること。ただし、非常用の照明装置と同一回路とすることができると書いてあった。✅

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コメント: 5
  • #1

    へぼ担当 (木曜日, 10 1月 2019 21:04)

    >主幹1次側から電源を取る場合も(対漏電)
    消防側の気持ちは分かるけれど、消防設備側の漏電発生時を考えた場合、一長一短で答えが出ませんね。
    消防設備側で独自に漏電検出(漏電ブレーカー)を設置できるならば「コストアップ」以外、あまり重視しないのですが、
    購入されるお客さんにとっては大変ですね。

    とは言え、幾ら点検を重ねていても「漏電」は発生するときには発生する物で、そのトラブルシューティングに大変な苦労をするのも実際です。特に「直流電源・回路(蓄電池から他)」で漏電・地絡が発生した場合は「地絡方向継電器」等が無いと、とんでもなく面倒なことに。

    私自身「直流電源回路」で「地絡事故(正確には地絡がチラチラ発生)」に遭遇したことがあります。
    その際は直流電源回路の重要性と、その地絡箇所特定の難しさから、徹夜で徹底的に追いかけたのを良く覚えています。<真面目に涙目
    二度とやりたくないなぁ、と思いつつ、地絡や漏電事故が発生しないよう日頃の配慮や、万一発生した場合の徹底的な対処など、大変に重要と思うばかりです。

  • #2

    コナン (金曜日, 11 1月 2019 08:35)

    いつもためになる記事をありがとうございます!

  • #3

    管理人 (金曜日, 11 1月 2019 17:36)

    >へぼ担当さん
    コメント有難う御座います!大変詳しい方に記事を見て頂けている事が大変嬉しいです!

    確かに消防用設備に予算をかけて頂けるのであれば、主幹一次側から分岐して漏電遮断機能付の開閉器を設置するのが最善かと思います。ただ、法令順守・消防検査クリアをメインにされているお客様が殆どですから理想と現実の距離は中々あると思っています。

    以前も電気保安協会の方から「消防用設備の電源から漏電している」と言われて現地で調査した際も原因特定に大変時間がかかりました。結局消防用設備の回路ではなかったのですが…。

    近頃電気火災の報道もチラホラ目にしますので、定期メンテナンスの重要性を再認識させられます。

  • #4

    管理人 (金曜日, 11 1月 2019 18:20)

    >コナンさん
    コメント有難う御座います!!これからもどうぞよろしくお願いいたします。<(_ _)>

  • #5

    へぼ担当 (土曜日, 12 1月 2019 14:41)

    >漏電対処(修理)
     漏電ブレーカーが「ガッツリ」動作する程の重症であれば、むしろ対処は楽なのですが、実際にはその特定と、それまでの調整が大変ですね。
     ご指摘の通り「原因特定に大変時間がかかる」のも一つですが、それ以前として
    【原因特定のために、ブレーカー単位で一つずつ電源を落とす】
    だけで大騒動。当該の建物で「停電作業」が前提となりますが、パソコンやサーバー等の電源を全て落として貰ったり、復電時の火災防止のために「電気ポット」他電熱器具も全て停止して貰うなど本当に大変で。
    <真面目に泣けます。停電必要な作業でUPSからの逆送電を心配したり、二度と起動しなかったパソコンなど有りますので。

     それら考えると「電気主任技術者」と「消火防災設備」の皆さんの連携の上で、「定期点検・メンテナンス」の方が長い目で見るとお得で安心、との啓蒙・営業活動が進むことを願うばかりです。