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着工・設計届の省略できる「軽微な工事」とは?

所轄消防署への届出が省略 軽微な工事
所轄消防署への届出が省略できる条件とは‥。

消防用設備等の工事に際して、事前に所轄消防署へ “着工届” もしくは “設計届” なる工事内容を記載した書類を提出します。📝✨

 

ところが「軽微な工事」に該当する作業内容であれば “設置届” なる作業後の届出を提出するのみでよく、その場合は消防署の方々による現場確認も省略可能とされています。💮(´∀`*)ウフフ♪

 

着工届が省略できる「軽微な工事」については消防予第192号という通知にて謳われているのですが、条例に基づく設計届を要する誘導灯連結送水管などについては触れられておりません。⛔

 

そこで、大阪市における「軽微な工事」の詳細について所轄消防署の予防担当者様に伺った情報を紹介させて頂きます!👮💬

◎ 大阪市で設計届を省略するなら‥


大阪市における設計届のルール
大阪市における設計届のルールって‥⁉

大阪市火災予防条例 第61条の2に基づき作成・提出する設計届を要する消防用設備等の「軽微な工事」については大阪市の場合ですと、大阪市消防局建築指導基準事務処理の手引きという消防署の内部資料(※相談すれば入手可)にて詳細が記述されています。📋☜

 

元々は “‥手引き” ではなく “‥要領” に「軽微な工事」について載っていたそうですが、内容を変更したい際に “‥要領” だと何かと取扱いが面倒とのことで、現在は表に出てこない様な  “‥手引き” なる細かい資料にて謳われているそうです。📚(´∀`*)ウフフ💦

 

特に「設計届」を作成・提出する “工事をしようとする者” に該当する方々は、以下の一覧表の内容を知っておくべきでしょう。🧠


 

【🐾補足】

◎「軽微な工事」の範囲 一覧表


下記の工事範囲内である場合、工事前の “着工届” 及び “設計届” を省略して工事後の “設置届” 提出のみで良いとされています。👷💭

 

消防用設備等の種類 増設 移設 取替え

屋内消火栓設備

 

屋外消火栓設備

①消火栓箱

⇒2基以下で既設と同種類のものに限る。

 

⇒加圧送水装置等の性能 (吐出量・揚程)、配管サイズ及び警戒範囲に影響を及ぼさないものに限る。

 

①消火栓箱

⇒同一の警戒範囲内での移設

加圧送水装置を除く構成部品
スプリンクラー設備

①ヘッド

⇒5個以下で、既設と同種類のもので、かつ散水障害がない場合に限る。

 

⇒加圧送水装置等の性能(吐出量・揚程)、配管サイズ及び警戒範囲に影響を及ぼさないものに限る。

 

②補助散水栓箱

⇒2個以下で既設と同種類のものに限る。

①ヘッド

⇒5個以下で、既設と同種類のもので、かつ防護範囲が変わらない場合に限る。

 

②補助散水栓箱

⇒同一警戒範囲内での移設

加圧送水装置・減圧弁・圧力調整弁・一斉開放弁を除く構成部品
水噴霧消火設備

①ヘッド

⇒既設と同種類のもの

 

⇒1の選択弁において5個以内

 

⇒加圧送水装置等の性能(吐出量・揚程)、配管サイズ及び警戒範囲に影響を及ぼさないものに限る。

①ヘッド

⇒1の選択弁において2個以内

 

②手動起動装置

⇒同一放射区域内で、かつ操作性に影響のない場合に限る。

加圧送水装置・減圧弁・圧力調整弁・一斉開放弁を除く構成部品
泡消火設備

①ヘッド

⇒既設と同種類のもの

 

⇒1の選択弁において5個以内

 

⇒加圧送水装置等の性能(吐出量・揚程)、配管サイズ及び警戒範囲に影響を及ぼさないものに限る。

①ヘッド

⇒1の選択弁において2個以内

 

②手動起動装置

⇒同一放射区域内で、かつ操作性に影響のない場合に限る。

加圧送水装置(制御盤を含む)・泡消火材混合装置・減圧弁・圧力調整弁・一斉開放弁を除く構成部品

不活性ガス消火設備

 

ハロゲン化物消火設備

 

粉末消火設備

①ヘッド・配管(選択弁の二次側に限る。)

⇒既設と同種類のもの

 

⇒5個以下で薬剤量・放射濃度・配管のサイズ等に影響を及ぼさないものに限る。

 

②ノズル

⇒既設と同種類のもの

 

⇒5個以下で薬剤量・放射濃度・配管のサイズ等に影響を及ぼさないものに限る。

 

③移動式の消火設備

⇒既設と同種類のもの

 

⇒同一室内に限る。

 

④制御盤・操作盤等の電気機器、起動用ガス容器、操作管、手動起動装置、火災感知器、放出確認灯、スピーカー、ダンパー閉鎖装置、ダンパー復旧装置

⇒既設と同種類のもの

 

⇒同一室内で、かつ電源容量に影響を及ぼさないものに限る。

①ヘッド・配管(選択弁の二次側に限る。)

⇒5個以下で放射区域に変更の無い範囲。

 

②ノズル

⇒5個以下で放射区域に変更の無い範囲。

 

③移動式の消火設備

⇒同一室内に限る。

 

④制御盤・操作盤等の電気機器、起動用ガス容器、操作管、手動起動装置、火災感知器、放出確認灯、スピーカー、ダンパー閉鎖装置、ダンパー復旧装置

⇒同一室内で、かつ電源容量に影響を及ぼさないものに限る。

すべての構成部品

⇒放射区域に変更の無いものに限る。

自動火災報知設備

①感知器

⇒既設と同種類のもの

 

⇒10個以下

 

②発信機・ベル。表示灯

⇒既設と同種類のもの

 

⇒同一警戒区域内に限る。

①感知器

⇒10個以下で警戒区域に変更がない場合に限る。

 

②発信機・ベル。表示灯

⇒同一警戒区域内に限る。

①感知器

⇒10個以下

 

②受信機・中継器

⇒7回線を超えるものを除く。

 

③発信機・ベル。表示灯

ガス漏れ警報設備

①検知器

⇒既設と同種類のもの

 

⇒5個以下で警戒区域に変更がない場合に限る。

①検知器

⇒5個以下で警戒区域に変更がない場合に限る。

受信機を除く。
避難器具(金属製避難はしご(固定式のものに限る)・救助袋・緩降機) 該当なし

①本体・取付金具

⇒同一階に限る。

 

⇒設置時と同じ施工方法に限る。

①標識

 

②本体・取付金具

⇒設置時と同じ施工方法に限る。

非常警報設備(非常ベル・自動式サイレン)

①音響装置・起動装置・表示灯

⇒それぞれ5個以下(非常電源別置型は除く。)

①音響装置・起動装置・表示灯

⇒それぞれ5個以下で音響装置の包含範囲に支障のないもの

①既設と同一の種類に限る。

非常警報設備(放送設備)

①スピーカー

⇒5個以下で非常電源・増幅器に影響のないもの

①スピーカー

⇒5個以下で放送区域に変更のないもの

①既設と同一の種類に限る。
誘導灯

①本体

⇒5個以下(非常電源別置型は除く。)

①本体

⇒5個以下

 

⇒移設により他の誘導灯に影響のないもの

①既設と同一の種類に限る。
排煙設備 該当なし 手動起動装置のみ

すべての構成部品

⇒排煙区画に変更のないもの

 

⇒非常電源に影響のないもの

連結散水設備 該当なし

①ヘッド

⇒5個以下で、送水区域に変更の無いもの

すべての構成部品

⇒5個以下で送水区域に変更の無いもの

 

⇒非常電源に影響のないもの

連結送水管 該当なし 該当なし すべての構成部品
非常コンセント設備 該当なし 該当なし すべての構成部品
無線通信補助設備 該当なし 同軸ケーブルのみ すべての構成部品
  • ☑「増設」とは、防火対象物に設置されている消防用設備等又は特殊消防用設備等について、その構成機器・装置等の一部を付加することをいう。
  • ☑「移設」とは、防火対象物に設置されている消防用設備等又は特殊消防用設備等について、その構成機器・装置等の全部又は一部の設置位置を変えることをいう。
  • ☑「取替え」とは、防火対象物に設置されている消防用設備等又は特殊消防用設備等について、その構成機器・装置等の一部を既設のものと同等の種類、機能・性能を有するものに交換することをいう。

【🐾補足】

  • ☑ そもそも市町村によって「設計届」という制度自体ない消防署も沢山ある為、所轄消防署要確認な話となっています。例えば、ググると新潟県長岡市の「軽微な工事」一覧がヒットしますが、長岡市は誘導灯3個以下で軽微な工事となっており、上述した大阪市の5個以下と個数が異なります。

◎ 設 “置” 届を出すべき理由


着工届にまつわる「軽微な工事」について詳細が記載された消防予第192号でも『軽微な工事にあっても、設置届を省略することはできないものであること。 』謳われている通り、防火対象物の関係者(所有者・管理者または占有者)が設置完了日から4日以内に提出する設置届は省略できません。💡👥

 

消防法はよく読んで遵守
消防法はよく読んで遵守しましょう…!

また、上記の法令順守をすべきだと思う実体験がありました。🍅

 

以前、とある現場で「軽微な工事」に該当する改修時、お客様の費用面に対する強い要望もあり『では見積りから “設置届の書類作成・申請補助費” をカットしますね…。』と選択しました。💸💦

 

その際、キチンと『設置届は、消防設備士でなく本来お客様サイドで提出する書類で‥』云々を説明した上で遂行しました。📲

 

ところが、半年以上経ってから『テナント改装するんやけど、別の業者から前の工事の届出があるはず‥と言われとるんやけどテメェどないなっとんねん⁉』と電話がありました。📞((((;゚Д゚))))💥


 

それに関しては説明したら『…ンな話、聞いてないけどな。』と言われつつも納得して頂けましたが、後々になって “言った言ってない” の話になると非常に厄介ですので書面もしくはデータで法令順守している旨は確実に残しておくべきだと思い反省しました。👷💨

 

よって『これくらいの改修なら‥』といって「軽微な工事」の届出を怠ると、本来その責任のない “消防設備士” 及び “工事をしようとする者” がオーナー等の管理権原者にトヤカク言われて得しない可能性がある為、しっかり法令順守して現場を納めるのが “吉” だというのが設置届を出すべき理由です。👻💬

 

((あんまりデカい声では言えませんが、設置届を提出せず誘導灯を交換したり感知器を増・移設しているのが業界の現状かと‥💔))

 

所轄消防署の予防担当者様も『ハイ(‥これで設置届持ってくるんやコイツ)』と顔に書いてありつつも、しっかり受け取ってくれますから「軽微な工事」については内容を把握した上で設置届は提出していきましょう!📁(´∀`*)ウフフ♪

◎ まとめ


  • 消防用設備等の工事に際して事前に所轄消防署へ “着工届” もしくは “設計届” なる工事内容を記載した書類を提出するが、「軽微な工事」に該当する作業内容であれば “設置届” なる作業後の届出を提出するのみ消防署の方々による現場確認も省略可能とされていた。✅
  • 消防予第192号でも『軽微な工事にあっても、設置届を省略することはできないものであること。 』と法令上で定められている他、後々になって “言った言ってない” の話になると非常に厄介ですので書面もしくはデータで法令順守している旨は確実に残しておくべきである為、「軽微な工事」についても内容を把握した上で設置届を提出すべきであった。✅

◎ 参考資料


ダウンロード
軽微な工事@大阪市消防局建築指導事務処理の手引き.pdf
PDFファイル 323.9 KB
ダウンロード
着工の届出を省略することができる「 軽微な工事の取扱い 」について@長岡市.pd
PDFファイル 315.7 KB