第14 特例基準


放水型ヘッド等を用いるスプリンクラー設備を設置しなければならない防火対象物又はその部分のうち、次のいずれかに該当するものについては、令第32条又は条例第47条の規定を適用し、それぞれ当該各項に定めるところによる。 

  • 1 高天井の部分の床面が隣接する高天井の部分以外の部分に設置された閉鎖型ヘッドにより有効に包含される場合(第2.2に該当するものを除く。)には、当該高天井の部分には放水型ヘッド等を設置しないことができる(図1―5―6)。
標準型ヘッドr2.3の場合(格子型配置の場合) 放水型ヘッド等を用いるスプリンクラー設備
図1―5―6 標準型ヘッドr2.3の場合(格子型配置の場合)
高感度型ヘッドr2.6の場合(格子型配置の場合) 放水型ヘッド等を用いるスプリンクラー設備
図1―5―6 高感度型ヘッドr2.6の場合(格子型配置の場合)
  • 2 高天井の部分のうち、天井高さが10mを超えるもので次のいずれかに該当するものについては、放水型ヘッド等その他のヘッドを設置しないことができる。 

(1) 高天井の部分の床面積が50㎡未満であるものについては、次に適合するもの 

  1. ア 高天井の部分において火気の使用がないこと
  2. イ 高天井の部分において多量の可燃物が存しないこと
  3. ウ 高天井の部分は、屋内消火栓又は補助散水栓等により有効に包含されていること 

(2) 高天井の部分の床面積が50㎡以上で、かつ、特定防火対象物並びに地階、無窓階及び11階以上の階の高天井の部分については、次に適合するもの 

  1. ア 高天井の部分には令別表第1(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項及び(9)項イに掲げる用途に供する部分が直接面していないこと
  2. イ 高天井の部分の床、壁及び天井の仕上げが不燃材料でなされていること
  3. ウ 高天井の部分はロビー、通路その他これらに類する部分であること
  4. エ (1).ア、イ及びウに適合すること
  5. オ 避難者が高天井の部分を通過しなくても避難できる避難経路が確保されていること
  6. カ 高天井の部分を監視する防災センター等の係員又はその他の係員の指示により、速やかに消火活動ができる体制が確立されていること 

(3) 高天井の部分の床面積が50㎡以上で、かつ、特定防火対象物並びに地階、無窓階及び11階以上の階の高天井の部分以外の高天井の部分については、次に適合するもの 

  1. ア 高天井の部分は体育館(主として競技を行うために使用するものに限る。)、ロビー、会議場、通路その他これらに類する部分であること
  2. イ 高天井の部分の壁及び天井の仕上げが準不燃材料でなされていること
  3. ウ (1).ア、イ及びウに適合すること 
  • 3 高天井の部分のうち、天井高さが10m以下のもので次に適合するものについては、放水型ヘッド等を設置しないことができる。 (1) 2.(1).ア及びイに適合すること 

(2) 高天井の部分には、閉鎖型ヘッド(標準型ヘッドのうち高感度型ヘッドに限る。)が設置されていること 

  • 4 屋内消火栓設備の基準(第12.1((6)を除く。)又は7)に適合するものについては、放水型ヘッド等を用いるスプリンクラー設備を設置しないことができる。
  • 5 仮設建築物で、屋内消火栓設備の基準(第12.2.(1)から(4)まで)に適合するものについては、放水型ヘッド等を用いるスプリンクラー設備を設置しないことができる。
  • 6 ガス充てん所の製造施設のうち、屋内消火栓設備の基準(第12.13又は14)に適合するものについては、放水型ヘッド等を用いるスプリンクラー設備を設置しないことができる。