第1 用語の意義


この節において、次に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各項に定めるところによる。 

 

1 有効水量とは、水源、中間水槽、補助高架水槽又は呼水槽に貯水する水量のうち、有効に利用できる水量をいう。 

 

2 規定水量とは、令、規則若しくは条例又はこの基準により必要とされる水源の水量又はポンプの吐出量をいう。 

 

3 加圧送水装置とは、必要な水量、水圧により、屋内消火栓に送水する装置のうち、高架水槽、圧力水槽又はポンプをいう。 

 

4 加圧送水装置等とは、加圧送水装置と制御盤、呼水装置、水温上昇防止用逃し装置、ポンプ性能試験装置、起動用水圧開閉装置、フート弁等の付属装置又は付属機器で構成されたものをいう。 

 

5 ポンプとは、地上又は水中に設置されるもので、電動機と軸継手により直結されたもの、又は電動機軸と共通軸としたもので、単段又は多段のターボ形ポンプをいう。 

 

6 制御盤とは、加圧送水装置等の監視、操作等を行うものをいう。 

 

7 呼水装置とは、水源の水位がポンプより低い位置にある場合に、ポンプ及びその一次側配管に常に水を充水させるための装置をいう。

 

8 水温上昇防止用逃し装置とは、ポンプを用いる加圧送水装置の締切運転時にポンプ中の水温が上昇するのを防止するための装置をいう。 

 

9 ポンプ性能試験装置とは、加圧送水装置の全揚程、吐出量を確認するための試験装置をいう。 

 

10 起動用水圧開閉装置とは、消火栓開閉弁の開放による配管内の圧力低下等により、ポンプを用いる加圧送水装置を自動的に起動させるための装置をいう。 

 

11 フート弁とは、水源の水位がポンプより低い位置にある場合に、吸水管の先端等に設ける逆止弁で、ろ過装置を付置したものをいう。

 

12 中継ポンプとは、その一次側に供給された水を、加圧して二次側に送水するポンプをいう。 

 

13 1号消火栓とは、令第11条第3項第1号イからヘまでの規定により設ける屋内消火栓をいう。 

 

14 易操作性1号消火栓とは、1号消火栓のうち規則第12条第1項第7号ヘただし書の規定により設ける屋内消火栓をいう。 

 

15 2号消火栓とは、令第11条第3項第2号イの規定により設ける屋内消火栓をいう。 

 

16 広範囲型2号消火栓とは、令第11条第3項第2号ロの規定により設ける屋内消火栓をいう。 

 

17 耐震支持とは、地震時に配管等に作用する力に対して、次の性能が確保されるように配管等を建築物の構造躯体等に固定し、地震時の変位を抑制することをいう。 

  •  (1) 建築物の存在期間中に数度遭遇することを考慮すべき稀に発生する地震動(気象庁震度階級において震度5強程度)に対して、損傷が生ずるおそれがないこと
  • (2) 建築物の存在期間中に1度は遭遇することを考慮すべき極めて稀に発生する地震動(気象庁震度階級において震度6強以上)に対して、重大な損傷が生ずるおそれがないこと 

18 可とう管継手の基準とは、別記1の「加圧送水装置の固定配管に使用する可とう管継手の基準」(「加圧送水装置の周辺配管に使用する可とう管継手の取扱について」(平成5年6月30 日付け消防予第199号。消防庁予防課長通知)中別紙に示すものをいう。)をいう。 

 

19 消防用接続器具の基準とは、別記2の「結合金具に接続する消防用接続器具の構造、性能等に係る技術基準」(「結合金具に接続する消防用接続器具の構造、性能等に係る技術基準について」(平成5年6月30日付け消防消第98号、消防予第197号。消防庁消防課長、予防課長通知)中別添に示すものをいう。)をいう。