第51条の8〔防災管理にかかる消防計画〕


防災管理者は、令第四十八条第一項の規定により、建築物その他の工作物の位置、構造及び設備の状況並びにその使用状況等に応じ、おおむね次に掲げる事項について、当該建築物その他の工作物の管理について権原を有する者の指示を受けて防災管理に係る消防計画を作成し、別記様式第一号の二の届出書によりその旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。

防災管理に係る消防計画を変更するときも、同様とする。

 

一 防災管理に関する基本的な事項として次に掲げる事項

  • イ 自衛消防の組織に関すること。
  • ロ 避難通路、避難口その他の避難施設の維持管理及びその案内に関すること。
  • ハ 定員の遵守その他収容人員の適正化に関すること。
  • ニ 防災管理上必要な教育に関すること。
  • ホ 避難の訓練その他防災管理上必要な訓練の定期的な実施に関すること。
  • ヘ 防災管理についての関係機関との連絡に関すること。
  • ト ホに掲げる訓練の結果を踏まえた防災管理に係る消防計画の内容の検証及び当該検証の結果に基づく当該消防計画の見直しに関すること。
  • チ イからトまでに掲げるもののほか、建築物その他の工作物における防災管理に関し必要な事項

二 令第四十五条第一号に掲げる災害(以下この号において「地震」という。)による被害の軽減に関する事項として次に掲げる事項

  • イ 地震発生時における建築物その他の工作物及び建築物その他の工作物に存する者等の被害の想定並びに当該想定される被害に対する対策に関すること。
  • ロ 建築物その他の工作物についての地震による被害の軽減のための自主検査に関すること。
  • ハ 地震による被害の軽減のために必要な設備及び資機材の点検並びに整備に関すること。
  • ニ 地震発生時における家具、じゅう器その他の建築物その他の工作物に備え付けられた物品の落下、転倒及び移動の防止のための措置に関すること。
  • ホ 地震発生時における通報連絡、避難誘導、救出、救護その他の地震による被害の軽減のための応急措置に関すること。
  • ヘ イからホまでに掲げるもののほか、建築物その他の工作物における地震による被害の軽減に関し必要な事項

三 令第四十五条第二号に掲げる災害による被害の軽減に関する事項として次に掲げる事項

  • イ 令第四十五条第二号に掲げる災害発生時における通報連絡及び避難誘導に関すること。
  • ロ イに掲げるもののほか、建築物その他の工作物における令第四十五条第二号に掲げる災害による被害の軽減に関し必要な事項

2 第三条第二項から第九項までの規定は、防災管理に係る消防計画の作成又は変更に準用する。

この場合において、第三条第二項中「防火管理上」とあるのは「防災管理上」と、「防火対象物」とあるのは「建築物その他の工作物」と、「勤務している者に限る。第四条第一項第二号、第二十八条の三第四項第二号ハ及び第二十九条第二号において同じ。」とあるのは「勤務している者に限る。」と、「防火管理者」とあるのは「防災管理者」と、「業務(法第十七条の三の三の規定による消防用設備等又は特殊消防用設備等についての点検を除く。以下この項において同じ。)」とあるのは「業務」と、「所在地。第四条第一項第二号において同じ。」とあるのは「所在地」と、同条第三項中「防火対象物」とあるのは「建築物その他の工作物」と、「防火管理者」とあるのは「防災管理者」と、同条第四項、第六項及び第八項中「令第一条の二第三項第一号」とあるのは「令第四十六条」と、「防火対象物」とあるのは「建築物その他の工作物」と、「防火管理者」とあるのは「防災管理者」と、同条第五項、第七項及び第九項中「防火管理者」とあるのは「防災管理者」と読み替えるものとする。

 

3 防災管理者は、令第四十八条第二項の避難訓練を年一回以上実施しなければならない。

 

4 第三条第十一項の規定は、防災管理者が前項の避難訓練を実施する場合に準用する。