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「空気抜弁」の設置で配管のエア噛み対策!

消防設備士も「空気抜弁」
消防設備士も「空気抜弁」を使いましょう!

消防法上の設置義務のない設備について、追加で費用をかけて “より良いモノ” にしよう!…という発想に行きつきにくいのが業界全体の悩みの一つでしょう。🧠(;´Д`)💨

 

任意設置のモノについて予算が下りなければ接する機会も少ないかと思いますから、今回エアー噛みのトラブル発生している現場にて「空気抜弁」をつけた模様+αについて紹介します。🔩✨

  • ワンランク上の消防設備士を目指したい
  • 消防用設備点検後の改修工事も行いたい
  • ☑ 水系設備の構造・機能について知りたい

以上の読者を想定して、工事に携わった消防設備士の一人である管理人がページを作成していきます。🔍(´∀`*)ウフフ♪

◎「空気抜弁」を設置してエアー解消!


「空気抜弁」の外観
「空気抜弁」の外観‥。

以前、初めて消防用設備点検に入った現場にて「配管の漏水及び継手類の不良」が観察された為、改修工事に至りました。👷💭

 

その際「全体的にエアー噛みが酷い」こともあり、継手の一か所を分岐して「空気抜弁」を設置しました。🎈

 

使った機種は、以下の通り。🤖♪

  • ☑ TA-11(株式会社ヨシタケ社製)

消火設備だけでなく、給排水とかにも使用される頻度の高い一般的なモデルの様です。🌀(´∀`*)ウフフ♪


【🐾補足】エアーの生じやすい「鳥居配管」


「鳥居配管」の頂部にはエアー
「鳥居配管」の頂部はエア抜き弁を設置すべき‥。

「鳥居配管」とは、障害物を避けるために上に凸型に配管することを言います。🎍✨

 

画像の様に、配管の形が鳥居に似ているので鳥居配管と呼ばれてるってワケです。⛩(´∀`*)ウフフ♪

 

一度上向きに登った配管を下向きになるような配管をすると、頂天部の管内にエアーがたまり易い為、なるべく避けます。🐦

 

やむを得ず鳥居配管にする場合、その頂天部に「空気抜き弁」を設置することでエアーを抜き、ウォーターハンマーや振動が生じるのを予防することが見込めます。🔨\(゜ロ\)(/ロ゜)/💮


◎ 空気抜弁からエアーが抜ける音!


消火ポンプを起動し、配管内の水が動いた際に「空気抜弁」から『ぷしゅー』と空気が抜ける様子を撮影しました。🎬☜

 

もうちょい『ピィーッ!』とかヤカンみたいに主張する音であればYouTube映えするのですが、お尻の肉を一切震わせずにガスだけを出す放屁(ほうひ)の如くエアーが抜けていっております。🍑💨

 

音が小さくて消火ポンプの騒音にかき消されかかっていますが、何とか音を拾った管理人を褒めて欲しい所です。📲(´∀`*)ウフフ♪

 

『あぁ~!エアーの音ォ~!』👗笑


◎ 本当にあった怖いトラブル‥


消火水槽の水ぜんぶ抜いてみた
消火水槽の水ぜんぶ抜いてみた結果‥。

「空気抜弁」の設置もあってか一時的に調子が良くなったものの、今度は消火ポンプが水を吸い上げなくなりました。(;´Д`)💦

 

原因を探る内に『地下にある消火水槽フート弁かな…』と判断され、確認する為に消火水槽の水を全部抜いて(そうしないとマンホールの奥側に配管があって見えなかった)地上の消火ポンプ呼水槽側から水を流してみたところ…。🥛

 

フート弁が‥無い!』☜石崎部長は “マジック” と表現🎩

 

消火ポンプ内でゴミが詰まると様々な不具合を起こすのは前ブログ “消火ポンプ水漏れトラブルの調査結果㊙” でも述べた通り‥。🧲


【🐾補足】キャビテーションも疑えッ!


水力発電でお馴染み「キャビテーション」
水力発電でお馴染み「キャビテーション」

電験三種を勉強された方は “電力” 科目で「キャビテーション」ってのが水力発電あたりで出てきたかと思いますが、アレです。💡

 

水を吸い込み損ねると、消火ポンプの羽根裏で真空引きしてしまう(何もない部分を吸って真空にしちゃう)現象が起こります。💔

 

「キャビテーション」は真空になった事によって気泡が生じ、それが弾けてポンプ内の羽根車を損傷することを言います。💣💥

 

その「キャビテーション」がもたらす “異音” や “振動” が、エアーが噛んでいる状態で起こるものと似ている為、もしエアーが噛んでいる様な振る舞いを観察したら併せて疑ってみて下さい!🕵✨


◎ まとめ


  • 初めて消防用設備点検に入った現場にて「配管の漏水及び継手類の不良」が観察された他、「全体的にエアー噛みが酷い」こともあり、継手の一か所を分岐して「空気抜弁」を設置した。✅
  • 消火ポンプを起動し、配管内の水が動いた際に「空気抜弁」から『ぷしゅー』と空気が抜ける様子を撮影してYouTubeに動画をアップロードしていた。✅
  • 「キャビテーション」は真空になった事によって気泡が生じ、それが弾けてポンプ内の羽根車を損傷することを言い、“異音” や “振動” が、エアーが噛んでいる状態で起こるものと似ている為、もしエアーが噛んでいる様な振る舞いを観察したら併せて疑って欲しかった。✅

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コメント: 2
  • #1

    名無しさん (日曜日, 04 10月 2020 23:48)

    >「全体的にエアー噛みが酷い」
     工場設備でエア噛みが頻繁にする場合は「どういう設計・施工をしているんじゃ、われ?」と親方に怒られたりしますが、正直「鳥居配管」の連続など勘弁してくれよ、と言う場合が多いですね。
     「不思議の失敗」はなく「失敗・不具合は必然が殆ど」とは工学の実感ですが、増改築改装を行った場合に起こりやすい一方、新品の建物で起こる場合も(大抵当初からの設計ミスか、慌てて追加したもののため解決は困難なのですが)。
     結局は建物建築の当初から、設計・各段階でのチェックに参画すること(例えば工務店さんとの連携を図り漏れがないようにする)のが、結局は最も安いように思います。VE提案とまではいえませんが、後からの手直しが難しいものほど実質上のJV(共同企業体)が出来るよう、馴染みの工務店さんが増えると良いですね。

  • #2

    管理人 (火曜日, 06 10月 2020 08:57)

    >名無しさん 様
    コメント有難う御座います!

    仰る通りだなぁと。
    馴染みの工務店については、かえって「現場合わせ」で上手いこと解決できていて便利な状態ではあるのですが、長期的に見ると当時は予想だにしなかった必然が起こったりとトラブルの原因にもなるんですよね。
    ガッチガチに設計されていて変更など許さぬ‥みたいな状況だと細かい指摘が面倒な分、それをクリアすると結果的に楽という現場も。ただ、施主の要望で一部変更とかは往々にしてあるので難しい部分もあったり‥。
    ベターな施工ができるよう、努めていきたいです。
    今後共、何卒宜しくお願い致します!