· 

悪徳リフォーム会社が原因であった火災報知器の誤作動

タマスケ広報課長(4) ビックリ
『て…天井裏に古い感知器のベースが⁉』

弊社の頼れるベテラン、石崎部長より “とある誤報調査” に行った際の話を寄稿頂きました!👷💭

 

以下、実際に石崎部長が書いた文章の一部です。📝

  • 『リフォームして見た目は綺麗でも、肝心要の命に関わる部分が欠落していた恐ろしい事例リフォーム会社さんの知識不足や、管理会社の認識不足が絡み合い、この様な事態になるんだな~と。“ほっともっと” やないけど、もっともっと防災、減災をアピールして活きましょ!ホットに生るように。 

 “ほっともっと” の下りの [ 要・不要 ] はさておき皆様にも幾つか知って頂き考えて欲しい事があります!💔( ;´Д`)💦

築40年以上のマンションの誤報調査


これは、消防用設備点検と兼ねて石崎部長梶谷社員佐藤社員で築40年以上のマンションの誤報調査をした際の話です…。👻

 

受信機上で火災報知器の位置を特定
受信機上で火災報知器の位置を特定…!

まず事前調査をしており、その結果 “2階部分全数感知器の取り替え(2DKが8件)” が予定されていました。🔍

 

取り替え前に発信機を押してみた所、作動しなかった(断線表示のでない古い受信機の場合、最終に取り付けるのは発信機か回路試験器)為、断線の恐れがありました。🔘☜(´・ω・`)🆖

 

住人さんに『どのようタイミングでベルが鳴りますか?』と聞くと『お風呂から出た時に鳴ってる感じかな?』との証言が…。🚿

 

また、管理会社担当者に「リフォームされたお部屋は有りますか?」と問い合わせると「3部屋有ります」との事でした。📞


『ハイ、怪しいの見っけ~‥。』


その部屋に入ると、脱衣場に差動式スポット型熱感知器が付いてましたので、ほぼコレが誤報原因とみて間違いないでしょう…!🕵✨

 

差動式スポット型熱感知器
年季の入った差動式スポット型熱感知器。

まず、差動式スポット型熱感知器とは「温度差を検知して火災信号を出す」仕組みである熱感知器の事です。🌡

 

自動火災報知設備の設置義務のある建物の一般的なお部屋には、この差動式スポット型熱感知器が設置される事が多いです。🛸

 

しかし、キッチンや洗面所等では急激な温度差が想定され、誤作動の原因となる為、差動式スポット型熱感知器ではなく、定温式スポット型熱感知器という「一定の温度以上になると火災信号を出す」仕組みである熱感知器を設置します。🍳(;´Д`)♨

 

リフォーム工事時に交換されず、そのまま設置された様です。💔


【補足】差動式スポット型熱感知器の作動原理


ここで、本現場に元々あった従来型の差動式スポット型熱感知器について、各部分の名称と役割について図解していきます。🧠♪

 

差動式スポット型熱感知器の断面図
差動式スポット型熱感知器の断面図
  • A:ダイヤフラム
  • B:空気室
  • C:リーク孔
  • D:接点

火災発生時の急激な温度上昇に伴って、Bの空気室内の空気が熱膨張し、Aの可動域であるダイヤフラムが押し上がります。🎈

 

そしてDの接点が閉じ、+と-がくっつく事で火災信号を出すという作動原理です。⚡

 

緩やかな温度上昇時は、Cのリーク孔から空気が逃げます。📉


定温式スポット型熱感知器に交換!


既設の差動式スポット型熱感知器を撤去
既設の差動式スポット型熱感知器を撤去…。
定温式スポット型熱感知器に更新
定温式スポット型熱感知器に更新しました。

【補足】定温式スポット型熱感知器の作動原理


次に、新しく設置した定温式スポット型熱感知器について、各部分の名称と役割について図解していきます。🎨

 

定温式スポット型熱感知器の断面図
定温式スポット型熱感知器の断面図
  • A:受熱板
  • B:円形バイメタル
  • C:接点

火災発生時の熱がAの受熱板に伝わって、それが “一定の温度以上になった時” に、Bの円形バイメタルが『カチッ…!』という音と共に裏返ります。🏅

 

この、Bの円形バイメタルが反転して押し上がる事で、Cの接点が閉じ、+と-がくっつき火災信号を出すという作動原理です。💡

 

✍(´-`).。oO( “バイメタル” は二つの金属が重ねたもの…。。)


天井裏にて衝撃の光景が…⁉


感知器交換の作業中、その内の一部屋の天井裏を覗いた社員が『‥線が、切れてます。』と一言…。((((;゚Д゚))))💔💦

 

悲惨な状況 火災報知器
弊猫も顔をしかめる悲惨な状況‥。

また、他の部屋の天井裏も覗いてみると、同様に線が切られた状態で感知器が放り上げられていました(仕事が増えた)。⚓(#^ω^)✂️

 

何故この様な状態になっていたか考察するに、以前のリフォームで元々二つだった部屋が一つに繋げられた事が背景にあります。💭

 

その際に、一つ感知器が不要になった為、電線をぶった切って天井裏に放り上げて隠したという説が濃厚そうです。🔌(;´Д`)💨

 

冒頭にも記述しましたが、本現場の自動火災報知設備は電線が切れているという “断線表示” が出ない古い機器であった事から、この様な状態でも、警報等が鳴らずに放置され続けていました。🚨


「リノベ費用は業者でなく客が決めるもの」


有名ブロガーである “ちきりん” さんの著書 “徹底的にリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと” にて、『世の中の取引には、売り手と買い手が「①等価な価値を交換する取引」「②両者で共に創出した価値を分け合う共同プロジェクト型の取引」がある』という話をされています。📖✨

 

例えば、殆どの買い物は前者の「①等価な価値を交換する取引」で、¥298円のチキン🍗と¥298円分の現金💸または電子マネー💳を交換するといった構図になっています。

 

それに対して “防災” は、例えばお客様が『安心をください』と言ってお金を払い、消防設備士『ハイ。安心、¥20,000円です』と渡せるような等価交換型の取引ではありません。⛔

 

よって「②両者で共に創出した価値を分け合う共同プロジェクト型の取引」に該当する “防災” の様な業務で高い成果を出すには、消防設備士顧客の双方が情報と知恵を出し合って協力する必要があります。💪

 

ブログの題名は “悪徳” としていますが、実際は「①リフォーム会社が消防用設備等の防災工事を蔑ろにした」もしくは「②顧客が予算を割かなかった為、当然…」という二つの可能性があったと思います。💡

 

残念ながら今回の「感知器が天井裏に‥」というダメ現場は結構ありますので、知らずに『安心できない部屋に住んでいた‥という事が無い様、防災工事についても業者としっかり話して取引して欲しいです。💬


まとめ


UFOみたいな感知器 タマスケ
『サラバじゃッ…!』
  • 弊社の頼れるベテラン、石崎部長より “とある誤報調査” に行った際の話を寄稿頂き、“ほっともっと” やないけど、もっともっと防災、減災をアピールして活きましょ!という意見を頂いた。
  • 天井裏を覗くと線が切られた状態で感知器が放り上げられており、知らずに『安心できない部屋に住んでいた‥という事が無い様、防災工事についても業者としっかり話して取引して欲しかった。✅

コメントをお書きください

コメント: 3
  • #1

    ヨシダヨシオ (日曜日, 15 12月 2019 16:25)

    茶道式スポット感知器が凹みました

  • #2

    管理人 (月曜日, 16 12月 2019 08:41)

    >ヨシダヨシオさん

    その誤字は初めて見ました!�笑( ^^) _旦~~

  • #3

    ヨシダヨシオ (日曜日, 22 12月 2019 14:31)

    足形作りをしたら非常ベルが鳴りました