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天かす(=Not 揚げ玉)が発火する理由

天かすが発火に至るプロセスは一体
天かすが発火に至るプロセスは一体…。

先日Twitter上にて「粗熱の取れていない大量の天かすや揚げ玉が酸化する反応熱が招く火災の原理」について言及する機会を承りまして、140字では説明しきれず “(文字数” としました続きをブログにて追記させて頂きます。🐣(´∀`*)ウフフ♪

 

2016年の消防庁より発表された全国の建物火災の原因として “揚げかす21件” “揚げ玉3件” “油かす12件” と分けられて報告されていますが、NHK放送文化研究所の調査によると「天かすと呼ぶ人が68%、揚げ玉が29%、揚げかすが16%」という分布だそうでして、ここでは表題の通りアイツらの総称を『天かす(=Not 揚げ玉)』と呼んで話を進めさせて頂きます。🍤笑

 

✍(´-`).。oO(まあ “オマージュ” なんで続きのご確認を…。。)

いただきます…!


はぐれメタルの如く北区界隈の立食い蕎麦屋に出没しては数分で姿を消すと噂されている㈱石井マーク様より、天かす内に熱が “こもって” 火災となる原理の説明を丸投げして頂く事に成功しましたので、有難く『いただきます』と祈りながら書いていきます。🎋✨


天かすが発火する原因3つ


油がたっぷり染み込んだ揚げカス
染み込んだ油が発火する原因とは…。

確かに “天かす” が発火する事には間違いないのですが、厳密に言うと「天かすに染み込んだ油が発火」しています。⛽💦

 

ただ、その発火に至るプロセスを説明するには “天かすという固体触媒” がどういう働きをしているかを紐解く必要があります。🍤

 

皆様も再度『何で天かすに油が染み込んでいると火が付くんやろう‥⁉』と考え、仮説を立てて見た上で読み進めて頂けますと、もしかしたら理解が深まり、防火意識が高まるかもしれません。🧠

 

✍(´-`).。oO(小職は料理を全くしないので天かすを生産することも無いのですが…、、うどん屋の厨房とかに目がいくかも‥。。)


①空気接触面積の増加


“小腸”が天かす発火におけるヒント
“小腸”が天かす発火におけるヒントに…。

ホルモンの一つであるマルチョウつまり “小腸” には栄養分の吸収効率を上げる為に柔毛という凸凹があり、それによって表面積がテニスコート一面ほどに拡張されているという話は中学校の時に習いましたね。🎾♪

 

これと同様に、油から揚げた天かす(=Not 揚げ玉)も一粒一粒が凸凹を形成しており表面積が大きくなっている為、空気と接触する面積が大きく、揚げ玉‥いや違う天かすに含まれた油と空気との酸化反応が促進されていると考えられます。📐

 

🏪(´-`).。oO(最近コンビニで電子レンジで1分チンすれば簡単に美味しい “こてっちゃん” が食べれるので大変幸せです…。。)


②天かす(=Not 揚げ玉)の断熱性


発泡スチロールの98%は空気
発泡スチロールの98%は空気とのこと…。

熱が運ばれる過程には、以下の3パターンがあります。🚛💨

  1. 熱伝導 (Ex. ホ◯カイロで手が温まったり‥)
  2. 対流 (Ex. エアコンの冷気が下に落ちていく現象とか…)
  3. 熱放射(=熱輻射)

1. 熱伝導について、熱伝導性は気体⇒液体⇒個体の順に高くなっており、天かすの様な中に空気が入っているような構造だと、その空気(気体)が断熱効果をもたらすことになります。📦

 

2. 対流は温度の違いにより油や空気が動いて熱が伝わる現象ですが、空気の場合は空間が小さいほど対流が起こりにくい為、じっくり時間をかけて天かす内に酸化熱が蓄積していきます。⏰


③周囲の温度


実際に試してみた系のページを幾つか拝見しましたが、発火まで至っていないケースが多々見られました。

 

高温雰囲気中では酸化反応も促進
高温雰囲気中では酸化反応も促進‥⁉

一方で、八尾市さんのページにて “アマニ油” が染み込んだウエスの自然発火実験について報告されており、こちらが大変参考になりました。💯(´∀`*)ウフフ♪

 

アマニ油の発火点は343℃で天ぷら油の発火点が370℃程度ですからよく似たケースと言えるでしょう。🍳

 

その実験結果ですが、そのままウエスに油を染み込ませて観察しても120℃までしか温度上昇しませんでしたが、高温の部屋を想定してドライヤーで60℃~70℃にまで上げた所、内部温度が400℃以上に達したとのことでして、よって高温雰囲気中だと発火に至り易い事が分かっています。♨

参考:八尾市


化学実験による反応考察


酸化反応における “化学反応式” の概要は、以下の通りです。🧲

 

“燃焼”の定義は “急激な酸化反応” です。つまり、ある段階から急激に空気中の酸素と反応し、大量の反応熱を放出し始める訳です。それでは、どの段階で急激になるかと言うと…、以下のグラフをご覧頂けますと一目瞭然かと思います。🔍👀♪

化学エネルギーと反応の進行度 グラフ

 

本件と上記のグラフを対照して考えると、空気中の酸素と反応している可燃物は天ぷら油になり、それが酸化反応により時間をかけて活性化エネルギーの山を超えると頂上の発火点に達し、燃焼反応が起こる訳です。

参考:消防研究センター


まとめ


ごちそうさまでした 猫 タマスケ
ごちそうさまでした…。
  • 「粗熱の取れていない大量の天かすや揚げ玉が酸化する反応熱が招く火災の原理」について言及する機会をTwitter上で承り、140字では説明しきれなかった箇所をブログに書いた。✅
  • 「天かすと呼ぶ人が68%、揚げ玉が29%、揚げかすが16%」という分布だそうで、ここでは表題の通りアイツらの総称を『天かす(=Not 揚げ玉)』と呼んで話を進めた。✅
  • 天かす(=Not 揚げ玉)が発火に至るプロセスを説明するには “天かすという固体触媒” がどういう働きをしているかを紐解く必要があった。✅

参考資料


ダウンロード
油脂の酸化.pdf
PDFファイル 518.9 KB

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コメント: 2
  • #1

    まきとはー (水曜日, 28 8月 2019 18:24)

    ツイッターからやってきました。
    仕事で厨房手伝いに入ることがあり、大変参考になりました!

    大きな回転鍋が揚げ物禁止なのは、人が落ちちゃったら危ないとかではなく、こういった発火の可能性もあるのかなぁと思いました。

  • #2

    管理人 (木曜日, 29 8月 2019 13:38)

    >弊社Twitterよりお越しいただきまして誠に有難う御座います!!�

    まきとはー様の職場の厨房では、その様に運営されているのですね。
    大きければ、その分揚がってくる天かす(=Not 揚げ玉)も相当な量になると思われますから、その予防策としてのルールである可能性は十分考えられるかと。

    今後とも宜しくお願い致します…!!�♪