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(17)項 重要文化財に二酸化炭素消火器を設置

二酸化炭素消火器を設置する建物
二酸化炭素消火器を設置する建物って…?

弊社と長年お付き合いをさせて頂いております大阪市内某所の(17)項 重要文化財さまへ、二酸化炭素消火器の納入・設置をさせて頂きました。(・ω・)ノ📦

 

皆さまが一般的にあらゆる場所で見かける事ができるのは 粉末ABC消火器” というピンク色の消火薬剤が噴射される赤色の容器のタイプかと存じますが、二酸化炭素消火器は写真の通り高圧ガス保安法に基づき容器が緑色に塗られています。🎨

 

✍(´-`).。oO(では何故この度、二酸化炭素消火器を設置したのか…、、二酸化炭素消火器を設置する建物と設置してはならない建物などについて記していきます…。。)

二酸化炭素消火器の専用設置台


✍(´-`).。oO(消防法施行規則 第9条 第3項に「消火器には、地震による震動等による転倒を防止する為の適当な措置を講じること。」と謳われていることもあり…、、本体の底が丸っこい二酸化炭素消火器をキチンと立たせて置く為の設置台を用います…。。)

 

二酸化炭素消火器の本体容器底は丸みを帯びている
二酸化炭素消火器の本体容器底は丸みを帯びている…。
専用の設置台で二酸化炭素消火器をしっかり固定
専用の設置台で二酸化炭素消火器をしっかり固定…!

一般的な粉末ABC消火器と比較すると…


二酸化炭素消火器
しゃんと立った二酸化炭素消火器たち…。
粉末ABC消火器の設置台 二酸化炭素消火器
粉末ABC消火器の設置台と比較すると違いが分かるかと…!

なぜ(17)項 重要文化財に二酸化炭素消火器を設置したか


大阪城
※写真はイメージです、この建物には設置してません。

G20の際に、あのトランプ大統領にも『オオサカ、ビューティフル。』と言われたと報道されている大阪で御座いますが、世界的に価値の認められた建造物である重要文化財も沢山あります。🏯✨

 

その様な場所で火災が発生し、初期消火で粉末ABC消火器でピンク色の粉末を「ブワーッ」してしもたら建物を激しく汚損してしまうさかい、消火薬剤がCO₂の二酸化炭素消火器で「コーッ!」と不活性ガス撒いて窒息消火するほうがええんですわ。🌸

 

…ってな理由からなのですが、(17)項 重要文化財以外にも例えば(12)項イ 工場などでは高額な機械を粉末や水をかけて壊さない為に二酸化炭素消火器が採用されるケースがあります。🏭


二酸化炭素消火器を置いちゃダメな場所


大阪の皆様がよく目にするであろう“ようおこし”
大阪の皆様がよく目にするであろう“ようおこし”‥。

消防法施行令 第10条 第2項の一にて「二酸化炭素又はハロゲン化物(総務省令で定めるものを除く。)を放射する消火器は、別表第一(16の2)項及び(16の3)項に掲げる防火対象物並びに総務省令で定める地階、無窓階その他の場所に設置してはならない。」と謳われています。📝

 

別表第一の(16の2)は地下街、(16の3)は準地下街であり、地階・無窓階と同様に換気し難く、使用者も窒息してしまう恐れがある為、この様に設置できない場所として挙げられています。🚫

 

また、消火薬剤として二酸化炭素を放射しても効果がない危険物等もありますので、選ぶ際には別表第二を要確認です。👀❕


非磁性体容器の二酸化炭素消火器


“強磁場”環境の部屋は要注意 消火器
“強磁場”環境の部屋は要注意…!!

MRI検査室並びにその関連室に普通消火器なんぞ置こうもんなら “バッコーン!” と勢いよく機器に吸い寄せられ、くっついて終了‥という事態を招きます。💔

 

そこで、強磁場が発生する室内には、本体容器に “非磁性体” の材料を用いた【非 磁 性】のCO₂消火器を設置するわけです。💡

 

日本ドライケミカル㈱さんが “スーパーアルマックス” という製品を販売されています。🏥\(゜ロ\)(/ロ゜)/

 

💸(´-`).。oO(危険であることに加えて…、、強磁場を用いる機器は高額なものが多いですから要注意です…!!)


まとめ


  • 本体の底が丸っこい二酸化炭素消火器をキチンと立たせて置く為の設置台を用いた。✅
  • 重要文化財では初期消火で粉末ABC消火器でピンク色の粉末を「ブワーッ」してしもたら建物を激しく汚損してしまうさかい、消火薬剤がCO₂の二酸化炭素消火器で「コーッ!」と不活性ガス撒いて窒息消火する方が良かった。✅
  • (16の2)は地下街、(16の3)は準地下街は、地階・無窓階と同様に換気し難く、使用者も窒息してしまう恐れがある為、二酸化炭素消火器は設置できなかった。✅

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コメント: 3
  • #1

    名無しさん (金曜日, 26 7月 2019 23:02)

    >「粉末ABC消火器で~建物を激しく汚損」
     主旨は承知にて、表現が難しいですね。
     この場合の二酸化炭素消火器は、ご紹介のように掛け軸や屏風他の美術品・文化財消火時の汚損防止等、建物以外の特別なものに用いるもの。二酸化炭素消火器は建物そのものの火災まで対応?、との誤解を避ける必要を感じます。
    (「消防法施行令 別表第二」中の「建築物その他の工作物」は対象外では?)

  • #2

    管理人 (土曜日, 27 7月 2019 10:30)

    >名無しさん
    コメントありがとうございます!鋭いご指摘、有難う御座います!
    よく読んで頂けまして大変嬉しい思いです。

    細かい話になりますが、消防法施行規則第6条に“能力単位”という、建物に備えられるべき消火器具の能力の値という概念が謳われているのですが、その建物そのものに生じる消火器の設置本数をクリアするために一番効率が良いのが粉末ABC消火器を置くことでして、なぜなら能力単位の数字が大きい(消火能力が高いと認められている)からです。

    その為、例えば特定の金属を扱う建物があったとして、そこに金属火災用の消火器が置かれている場所にも、建物自体には粉末ABC消火器が設置されているんですよね。
    ですから、今回の二酸化炭素消火器の設置も、粉末ABC消火器と並べて比較した写真がある通り、実はちゃんと粉末ABC消火器も設置してあるんですよ。有事の際に優先的に使用されるのは二酸化炭素消火器かと思いますが…。

    …と当コメント返しを追記も兼ねさせて頂いて宜しいでしょうか。汗

    今後とも宜しくお願い致します。�

  • #3

    名無しさん (土曜日, 27 7月 2019 18:28)

    >管理人様
     コメント返し・追記有り難うございます。
     二酸化炭素消火器は粉末ABC消火器と同じ窒息消火ですが、二酸化炭素が風や換気で流れてしまう場合などの再発火に注意が必要なこと。また、地階、無窓階等への設置禁止にも関係しますが、二酸化炭素自体にも毒性※(窒息・酸欠より早め・風下危険)あり。
    ※:http://www.nonrisk.co.jp/co2jintai-eikyou.pdf 他:濃度3〜4%で頭痛・吐き気など
     二酸化炭素消火器等専門に特化した消火器は貴重ですが、設置と共に仰る通り「適材適所」の訓練や教育など、アフターサービスが重要と考えます。