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うっかり違反しない為の危険物保管・運搬方法

危険物施設以外にも身近な所
危険物は危険物施設以外にも身近な所に…。

おそらく大抵の人は、危険物という言葉を聞いて「ガソリンスタンドにあるもの…⁉」位にしか思われないかもしれません。⛽

 

しかし、皆様の近くにも危険物に該当する物があります。💡

 

(管理人):今日のお昼ご飯は何を食べましたか?🥄

 

(^´ω`^):今日は🏪で買った、和風パスタとイワシの梅シソはさみフライ…。🍱

 

(管理人):そのフライって何で揚げてる…?🦐

 

(^´ω`^):油でカラッと…、あ。続きを確認しなきゃ…!🍳💦

動物油や植物油も危険物…⁉


ご家庭にある油も危険物
ご家庭にある油も危険物に…⁉

(管理人):確かに、動・植物油も4類の危険物に該当します。しかし、指定数量が10,000 ℓ ですから、一般家庭では少量危険物施設にすらなることはないでしょう。💡

 

(管理人):また大阪市火災予防条例第32条の9には『第31条から前条までの規定にかかわらず、指定数量未満の法別表第1第4類の危険物のうち動植物油類を貯蔵し、又は取り扱う場合にあっては、当該各条の規定は、適用しない。』と謳われています。🍲

 

(^´ω`^):つまり危険物やけれども少量危険物に該当する1/5以上の量を持っていても少量危険物施設にはならないと?⛽

 

(管理人):そういうことになります。👌


その他にも危険物となる日用品が…


(^´ω`^):他にも日常的に使用する可能性がある物として、ホームセンターなどで買える「瞬間接着剤」や「シンナー」にも「火気厳禁 危険物第4類第3石油類 危険等級Ⅲ」等と書かれているものを見たことがあります。🏭

 

ペイントうすめ液(シンナー)
弊社にあったペイントうすめ液(シンナー)

(管理人):よっぽど多く買わない限り、大丈夫ですけどね…。📦

 

(^´ω`^):意外と最近多いのは「海外から輸入して倉庫で保管してたら少量危険物施設だ!」と消防から言われた例を聞きます。🗽

 

(管理人):海外で規制外でも日本では規制対象であったりするものは往々にしてありますが、このような場合でも諸外国で規制対象外ですと表面に何の資料もない場合があるので注意が必要です。⚠

 

(^´ω`^):このような場合は、どうすればいいですか…?💡

 

(管理人):輸入する前におそらく幾つか見本で貰えるでしょうから、それをもって消防に行くことをお勧めします…!🚒💨


燃えない危険物って…⁉


燃える物が全て消防法上の危険物かと言われれば違いますし、逆に燃えなくても危険物の指定を受けるものもあります。🍷

 

他の物質と反応して“危険”
他の物質と反応して“危険”となるものも…。

(^´ω`^):1類と6類に指定されている危険物は「酸化性物質」で自らは燃えなかったと記憶しています。📚

 

(管理人):そうです、でも何かと反応すると酸素を放出して他の物の燃焼を促進させてしまうもの…でしたね。💡

 

(^´ω`^):尤も、6類に該当する過酸化水素や硝酸などの危険物を普通の人が手に入れられる事は滅多に無いでしょうから、専ら医療施設や学校等について言及されるべき話になりますか…。🏫

 

(管理人):ちなみに1類と6類は、他の危険物と同じところに置いておくことはできないので注意して下さい。🚫


LNG(液化天然ガス)等は…⁉


気体のガスが貯蔵されたガスタンク
高圧のガスが貯蔵された円形のガスタンク…。

(管理人):残念ながら消防法で規制される「固体または液体」の危険物には「LNG」や「LPG」は該当しておらず他法令での規制対象となっている為、危険物の規制から外されてしまいます。💡

 

(^´ω`^):期待させてゴメン、ホントゴメン!(オタク特有の早口)

 

(管理人):是枝社員は放っておいて話を進めましょう。💭

 

(管理人):この場合「消防法」ではなく「高圧ガス保安法」という別の資格の規制範囲になるので別の資格が必要です。📚

 

(^´ω`^):高圧ガスに関してはガス屋さんに…、という訳で我々からいえることは「消防法の管轄外やで」位しかありません。🔕


消防関係法令の規制対象外になるケース


(管理人):自動車のタンクは消防法の管轄では無く、道路運送車両の保安基準の中にある第15条〔燃料装置〕※にて規制されます。

 

(^´ω`^):なるほど、自動車にガソリンを給油すると大きな車だと40 ℓ 以上のタンクがあるものもあります。調べたら最大だとハマーのH2type-Gでタンク容量121 ℓ という車があるみたいですから、ガソリンの指定数量が200 ℓ という事を鑑みると、本来は少量危険物に該当しますよね。⛽💦

 

同じ危険物でも運搬過程で適用法令が異なる
同じ危険物でも運搬過程で適用法令が異なる…⁉

※道路運送車両の保安基準 第15条〔燃料装置〕ガソリン、灯油、軽油、アルコールその他の引火しやすい液体を燃料とする自動車の燃料装置は、燃料への引火等のおそれのないものとして強度、構造、取付方法等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。

(^´ω`^):他にも「鉄道」は「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」、航空機は「航空法施行規則194条第1項」や「航空法施行規則第194条第2項」により規制されるので「消防法」から外されますね。🚄💨

 

(管理人):法律というのは二重規制を避ける為、除外規定が多いので注意が必要ですね。🔕

 

(^´ω`^):あ、でも鉄道も航空も鉄道や航空機から降ろしてしまえば、消防法の範囲になりますか。🚛

 

(^´ω`^):分かりやすいイメージは鉄道の運転をするには「動力車操縦者運転免許」というのが必要ですが、ガソリンを引く貨物車を運転するには別に「危険物」の免許はいらないという事です。🎫

 

(管理人):ちなみにタンクローリーは「消防法」の管轄で「移動タンク貯蔵所」という名称になっていますね。💡


ガソリン携行缶の取扱いに注意‥!


車に給油すると消防法の規制から外されますが、ガソリン携行缶に入れて運ぶ行為は消防法で言う「運搬」とみなされます。⛽💦

 

ガソリン携行缶は正しく使いましょう
ガソリン携行缶は正しく使いましょう…!!

(^´ω`^):ややこしいですが「運搬」のルール上、セルフ式ガソリンスタンドでは「給油」以外の行為が禁止されています。🚫

 

(管理人):「 “顧客に” 自ら給油させる給油取扱所」という名称が消防法ではあるように、顧客自身が『自ら運転する車』にしか給油できません。🚗💨

 

(^´ω`^):自動車以外への給油は、セルフ式ガソリンスタンドでは認めれていないんですよね。🗾

 

(管理人):はい、ガソリンスタンドの方でなければ、自走しない車や、けん引してきたボート、発電機、ガソリン携行缶などに給油はできません。🚢💦


✍(´-`).。oO(大阪市より‥、、以下のようなリーフレットが配布されていますので併せてご確認下さいませ…!!)

 

携行缶の取扱いに注意!リーフレット⑴
携行缶の取扱いに注意!リーフレット⑵

“危険物取扱者”免状取得のスゝメ


勿論、防災業界で働く上でも物凄く役立ちますし、化学系のメーカーなどに就職する方は必携の資格ではないでしょうか。🏭

 

管理人高専の時に友人に誘われて危険物の乙種4類を取得した流れで、まず乙種の1~6類を全てクリアしましたが、受験資格のある方はイキナリ甲種危険物を取得すればOKです。

 

✍(´-`).。oO(受験資格には…、、化学系の単位や学位取得があります…。。)

 

消防設備士と併せて危険物取扱者の免状も取得していれば、鬼に金棒と言ったところでしょう!👹♪笑

 

特に、わかりやすい!甲種危険物危険物取扱者試験 のテキストは、今でも実務で使うことがある位ずっと役に立つオススメ本です!📖


まとめ


  • 身近にある動・植物油も4類の危険物に該当するが、大阪市火災予防条例第32条の9にて『指定数量未満の法別表第1第4類の危険物のうち動植物油類を貯蔵し、又は取り扱う場合にあっては、当該各条の規定は、適用しない。』と謳われていた。✅
  • 「LNG」や「LPG」は「消防法」ではなく「高圧ガス保安法」という別の資格の規制範囲になり、危険物には該当しなかった。✅
  • ガソリン携行缶に入れて運ぶ行為は消防法で言う「運搬」とみなされ、顧客自身が『自ら運転する車』にしか給油できなかった。✅

参考文献


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意図せず消防法違反になることがありますリーフレット.pdf
PDFファイル 728.3 KB
ダウンロード
ガソリン携行缶の取扱いに注意!!.pdf
PDFファイル 855.1 KB
ダウンロード
危険物立入検査マニュアル.pdf
PDFファイル 92.8 KB