· 

火災通報装置の電話回線について

左:インターホン 右:火災通報装置の専用受話器
左:インターホン 右:火災通報装置の専用受話器

火災通報装置という4類の消防用設備は、所轄消防署直通の電話であるという事は当ブログにて再三記してきておりますから、そろそろ皆様の脳内にも刷り込まれてきたかと思います。🧠

 

そして “電話” という事は、もちろん電話回線が必要になってくるわけなのですが、こちらがまた時代の流れと共に厄介なことになってきておりまして、現在、アナログ回線が、IP回線つまりインターネットのひかり回線で電話をする手法に遷移しており、アナログ回線をメインで用いてきた火災通報装置の電話回線も移行されていくはずなのですが、正直うまくいってません!💔

 

✍(´-`).。oO(大事なんで…続きを確認して欲しいです…。。)

アナログもしくはIP電話回線が…


新設した火災通報装置と石崎社員
新設した火災通報装置と石崎社員…。📷
火災通報装置内には電話回線が接続
火災通報装置内には電話回線が接続されています…。

電話工事は誰が手配するのか


💔(´-`).。oO(我々のような一消防用設備の業者がNTTさんに連絡して繋げて下さいと言っても、まず手続きができません…。。)

 

火通専用電話回線工事時に掲げられていた看板
火通専用電話回線工事時に掲げられていた看板…。

よって、火災通報装置の専用電話回線は固定電話と同様に、お客様が直接NTTさんに連絡し、契約して繋げて頂くことになります。☎

 

そういえば、以前『ソフトバンクとNTTの電話回線があって、ソフトバンクの方が若干安いんだけどソフトバンクで大丈夫?』という質問がありました。💸💦

 

メーカーの関係者曰く、アナログのメタル回線であれば作動するとのことでしたが、電話工事業者さんがソフトバンクの回線を火災通報装置の専用回線にしてはいけないことになっているとの返事があり、NTTさんに依頼する運びとなったことがありました。💡

 

✍(´-`).。oO(消防法施行規則第25条第3項第2号に規定する「火災通報装置の機能に支障を生ずるおそれのない電話回線」という文言があり‥、、「050」から始まる番号を有するIPで消防機関で通報者の位置情報が確認できないものはNGとのこと…。。)

参考:消 防 予 第 2 4 0 号


資格を持っていても出来ない!


電柱 通信工事屋さん
電柱に上り両手を離して作業する通信工事屋さん…!

消防設備士である管理人もまた、電話工事をする際に必要となる工事担任者という資格の免状を取得しております。🎫

 

📶(´-`).。oO(アナログ回線がAI◯種でデジタル回線がDD◯種といい…、、併せたものをAI・DD総合種と言います…。。)

 

しかし何故我々がAI/DD総合種などの工事担任者の資格を持っているかというと、以下の2つの理由が挙げられます。💡

  1. 工事の際に少しだけ電話回線に係る部分を触る
  2. 着工届にも免状の番号を記載しなければならない

また、電柱を上って電話回線を接続するような作業は、NTT関連の施工業者さんに一任して管理されている為、我々が例えば『接続しまーす』と連絡しても『勝手にやるな小僧』と一蹴されて終わります。⚽(;´Д`)💦


来たる火通専用電話回線の動向


📞(´-`).。oO(最終的にアナログ回線が無くなり…、、IP回線だけになっていくと言われています‥。。)

 

IP電話回線(ひかり回線)にするにはバッテリーは必要
IP電話回線(ひかり回線)にするにはバッテリーは必要…。

 

図中で黄色で示された「回線終端装置等」には常用電源つまりコンセントに繋いでやる必要があり、停電時にも作動できるようにするために専用のUPS(バッテリー)を設けてやらねばなりません。🔌\(゜ロ\)(/ロ゜)/🔋💦

 

そのバッテリーが高価である為、ひかり回線ばかりの昨今でも火災通報装置の専用電話回線には、電線そのものに電気が流れているメタルのアナログ回線が使用されてしまっているわけです。💸

参考:NTT固定電話網のIP化に関する消防の対応状況

既に起こっているトラブル


📡(´-`).。oO(大元の指令センターがIP回線に対応していなければ…、、元も子もないのですが…。。)

 

電話回線変更における指令システム更新の年表
電話回線変更における指令システム更新の年表…。

 

上記の通り、消防本部で問題視されていることとして「緊急通報を受理する消防指令システムも光回線に対応させる必要がある」という事が挙げられているのですが、それに加えて現場レベルでは既に “既設建物の電話回線変更” に伴って火災通報装置が使用できなくなっているというケースが後を絶ちません。

 

📞(´-`).。oO(消防用設備点検時に『あれ、繋がらない』と気づき‥、、調べてみたらIP回線に変更していたという…。。)

 

これからますます変化が加速していくと考えられますから、特に火災通報装置の設置されている(6)項 病院や福祉施設、(5)項イ ホテル・旅館などの防火対象物の関係者の方々には、電話回線の変更に伴って火災通報装置が使用できなくなるリスクがあることを知ってもらい、興味をお持ち頂きたいです。💡

まとめ


  • 火災通報装置とは所轄消防署直通の電話であり、必要な専用電話回線は固定電話と同様に、お客様が直接NTTさんに連絡し、契約して繋げて頂くことになっていた。✅
  • 消防設備士も電話工事をする際に必要となる工事担任者という資格の免状を取得していたが、電柱を上って電話回線を接続するような作業は、NTT関連の施工業者さんに一任して管理されている為できなかった。✅
  • IP回線を利用する際に設置する場合、停電時にも作動できるようにするために専用のUPS(バッテリー)を設けなければならず、そのバッテリーが高価である為、未だにアナログ回線が使用されていた。✅

コメントをお書きください

コメント: 4
  • #1

    muko (金曜日, 01 3月 2019 17:19)

    光回線=IPという扱いにはなっていないと思います。実態はデータ処理してデータとして輸送されるのだと思いますが、電話としては音声通話として、データ伝送に付随したIP電話になっていると思います。
    光は高速光回線なので、電話は何本でも増設できると思い込んでいましたが、機器の都合もあり2本までのようです。データ系統にIP装置を接続するのはもっと電話を増やせると思います。

  • #2

    管理人 (金曜日, 01 3月 2019 17:32)

    muko様
    コメント有難う御座います!
    アナログ回線と、それ以外のネット回線を利用した電話回線として区別させて頂いておりました!(;´Д`)�

    光ファイバーを使用したひかり回線や、最近ではLED光を利用したLi-Fiなど通信手段はどんどん進化していき、通信環境が変わっていきますから、火災から命を守る消防用設備である火災通報装置もそれに対応し、変化や工夫をして追従していかねばならないのです。

  • #3

    へぼ担当 (金曜日, 01 3月 2019 21:38)

    このお話ですが、IP電話というお話が一人歩きしてしまい、大変に混乱を招きやすいところです。
    以下は私自身の理解ですが、間違いの可能性が十分ありうるので、お気づきの場合はご指摘頂ければ。

    以下NTTから
    「固定電話のIP網への移行後のサービス及び移行スケジュールについて」2017年10月17日
    https://www.ntt-west.co.jp/news/1710/pdf/171017a.pdf
    「2.サービスの切替及びIP網への切替完了時期」
    【「固定電話」発信の通話のIP網経由への切替】は、2024年1月より開始します。
    (注:2025年1月切替完了)

    ただ、ここで言う【「固定電話」発信の通話のIP網経由への切替】が「各ご家庭(消防当局も含む)」なのか、「NTTの電話局」なのか、ここで誤解が発生します(注:2025年1月切替完了は「NTTの設備・電話局」でのお話し)。

    ここで重要なのは総務省資料
    「固定電話網のIP網への円滑な移行について」2017年5月24日
    http://www.soumu.go.jp/main_content/000487200.pdf
    2ページにある「情報通信審議会における検討の経緯」の図面の中、
    赤字で「新たに「メタルIP電話」を提供」とあるのがその部分(2024年1月切替開始、2025年1月切替完了より)になります。

    つまり、昔ながらの黒電話はそのままに、NTT側設備が変更(加入者交換機→メタル収容装置)、それ以降が「メタルIP回線」という形になり、この段階ではご家庭では対処の必要は有りません。
    (詳細懸念事項省略)

    その上でご指摘の問題
    (つまり2025年1月に完全導入される「メタルIP電話」のサポート期限)
    http://www.soumu.go.jp/main_content/000481081.pdf
    にかかるお話だと考えています。

    纏めると、

    1.電話機加入側の対応にかかわらず2025年1月には全てIP化
    1-1. ただしNTTによる「メタルIP電話」の提供により、ご家庭の黒電話がIP化するのはNTTの設備内のお話のみ:ご家庭では対処不要(例外はごく僅か)

    2.次の懸念は、現状「メタルIP電話」のサポート期限が明らかではなく、何れか(20年程度?)は「ご家庭からIP電話」(消防署も同じ)と言う点。

    3.一方でご家庭・加入者からIP電話(所謂「光電話」:以降メタルIP電話との区別のため「光電話」とします)にしてしまうと、
     従前の黒電話(NTT設備から電気供給)では停電の心配はNTT側の対処で済んだが、
     「光電話」は音声をデジタルに変換した上で光回線にデータとして送るために電力を消費する。
    3-1.その「光電話」にて音声を光データとして送り出すための電力は、ご家庭・加入者側で用意が必要

    という具合。
    以上から、本ブログご指摘の通りのことが起こりますが、気になるのは以下。

    A.「光電話」での緊急通報が必要とされる時間はどの程度か(8時間…1週間?)
     (こちらの方、消防当局様から何らかのご指導有りますか?
      それともパソコン用UPSを繋いでおけば、通信をしなければ電力消費も少ないために一旦無視される?)

    B.全国対応でNTTによる「メタルIP電話」のサポート期限はどれ程?
     (通常の半導体の感覚では20年持てば良い方)

     ご存じでしたら是非ご教授頂きたく。

     以上、些末な一歩上ややこしいお話し。
    特に「予備電源として確保しなければいけない時間」は特に致命的な影響が出るため、なかなかに難しいと考えます。
    (実用上は「待ち受け時間」と「通話時間」のセットでの目安規制とは思いますが。)

     その上で技術的な問題としては、NTT基地局と消防当局(他市町村役場や病院などの致命的な機関)の間には
    「(NTTによる)専用回線敷設」もしくは「衛星回線」の用意が求められるのでしょうが、議論を見守りたいところです。

  • #4

    管理人 (土曜日, 02 3月 2019 19:57)

    >へぼ担当さま
    コメントありがとうございます!そしてまたしても本文を上回る読みやすい情報のご提供を頂きましてしまい恐縮でございます。( ;´Д`)汗�

    本文中ではアナログとIPという二項対立で話を進めていたのですが、実際はPSTN接続が IP接続に変わるということなんですよね。

    IP接続でメタル回線を使用しようとしたら変換装置が必要でUPSが要ということで、そのIP接続されたメタル回線『メタルIP回線』がどのようにサポートされていくのか、サービス継続のための措置が取られるのか、半強制的に更新されるのかは分かりません。

    また、火災通報装置だけでなく、普通の電話から消防指令センターへの通報時にも関わってくるという問題に関しては、ブログ記事を各段階で知りました。

    ‥というわけで通信関連の知識は、殊更に乏しい小職でありますが、現場レベルでは実際に、IP回線にしているにもかかわらず火災通報装置の変換装置・UPSの対応がされていなかったり、ひかり電話に更新していて火災通報装置が動かなかった事例や声が後を絶ちませんから、取り急ぎ広報させていただいたような形でございます。

    へぼ担当様のコメントを機に、新たな事も調べて知る事が出来ました。
    引き続きよろしくお願い申し上げます!