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既存“遡及”義務は要チェックです!

随分年季の入った連結送水管の送水口
随分年季の入った連結送水管の送水口…。

皆様、“遡及” という言葉を聞いた事はありますでしょうか。📖

 

【遡及(そきゅう)】参考:大辞林

①過去のある時点までさかのぼること。

②法律をその施行以前になされた行為や生じた事実にさかのぼって適用すること。または法律要件の効力をその成立以前にさかのぼらせること。

 

お気づきの通り、消防法も “遡及” して適用されるケースがありますから、ここで条件を確認しておきましょう。💡

 

✍(´-`).。oO(これは…、、続きが面白そうですね…。。笑)

既存遡及されないもの


✍(´-`).。oO(消防法第17条の2の5〔適用除外〕にて…、、以下の通り謳われています…。。)

 

一部露出になった消防用設備配管と屋外ベル
一部露出になった消防用設備配管と屋外ベル。

第十七条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定の施行又は適用の際、現に存する同条第一項の防火対象物における消防用設備等(消火器、避難器具その他政令で定めるものを除く。以下この条及び次条において同じ。)又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の同条同項の防火対象物に係る消防用設備等がこれらの規定に適合しないときは、当該消防用設備等については、当該規定は、適用しない。

 

この場合においては、当該消防用設備等の技術上の基準に関する従前の規定を適用する

 

要は、既設であったり工事中の建物については、基本的にそのままで大丈夫です…!という事を言っています。🏠✨


既存遡及されるケース


✍(´-`).。oO(消防法第17条の2の5〔適用除外〕○2にて…、、以下の通り謳われています…。。)

 

改築中の建物に組まれた足場
改築中の建物に組まれた足場…。

以下の場合、既設や工事中でも法改正後の基準を適用します。📚

  • 従前の規定に適合していないことにより同条第一項の規定に違反しているもの
  • 規定の施行又は適用の後である政令で定める増築、改築又は大規模の修繕若しくは模様替えに係るもの
  • 防火対象物で多数の者が出入するものとして政令で定めるもの(以下「特定防火対象物」という。)における消防用設備等又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の特定防火対象物

なお、消防法施行令第34条の2〔増築及び改築の範囲〕にて、詳しい数字が規定されています。🎤♪


遡及“適用除外”されない消防用設備


🔨(´-`).。oO(以下に挙げられます消防用設備等の種類によっても…、、消防法令を遡及して適用するってわけです…。。)

 

両矢印パネルのB級誘導灯
両矢印パネルのB級誘導灯。

第十七条の二の五第一項の政令で定める消防用設備等は、次の各号に掲げる消防用設備等とする。

  1. 簡易消火用具
  2. 自動火災報知設備(特定防火対象物及び重要文化財に限る。)
  3. 漏電火災警報器
  4. 非常警報器具及び非常警報設備
  5. 誘導灯及び誘導標識
  6. 必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等であって、消火器避難器具及び前各号に掲げる消防用設備等に類するものとして消防庁長官が定めるもの

起こり得るケース (例:連結送水管の場合)


🍖(´-`).。oO(配管には主に “JISG3452のガス管” と“JISG3454のスケジュール管” の2種類が用いられます…。。)

※配管種別についての詳細は、コメント欄を参照下さいませ。

 

レトロな送水口“STANDPIPE”の外観
レトロな送水口“STANDPIPE”の外観…。

連結送水管の耐圧試験の結果、よくある “地中埋設配管部分で漏水” が原因で圧力が上がらなかった為、改修を要したとします。👷

 

この時、既存の配管が “JISG3452のガス管” なのか、“JISG3454のスケジュール管” なのかを必ず確認するようにしましょう。📝❕

 

なぜなら、法改正以前の古い建物の場合だと現行の配管摩擦損失計算上はスケジュール管を使用しなければならないにも関わらず、ガス管で施工されているケースがあるからです。((((;゚Д゚))))💔

 

上述した通り、例えば雑居ビル等の特定防火対象物では現行基準に合わせて施工しなければなりませんから、地中埋設部分だけではなく、配管全てを “ガス管”から スケジュール管” に変更しなければならない可能性が高いです(※所轄消防署と要相談)。👮💦


まとめ


  • 既設であったり工事中の建物については、基本的に消防法は遡及して適用されなかった。✅
  • 既設や工事中でも①従前の規定に適合していなかったり、②床面積の合計が1,000㎡以上若しくは床面積の合計が、基準時における当該防火対象物の延べ面積の二分の一以上の増築、改築又は大規模の修繕若しくは模様替え、③特定防火対象物の場合や、消防用設備等の種類によっては遡及して適用された。✅
  • 例えば、法改正以前の古い建物の場合だと現行の配管摩擦損失計算上はスケジュール管を使用しなければならないにも関わらず、ガス管で施工されているケースがある為、地中埋設部分だけではなく、配管全てを “ガス管”から “スケジュール管” に変更しなければならない可能性が高かった。✅

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コメント: 4
  • #1

    名無しさん (金曜日, 11 10月 2019 18:43)

    >配管全てを “ガス管”から “スケジュール管” に変更
     このお話では配管の(耐圧)強度がガス管とスケジュール管で異なり、配管の肉厚を表すのがSch(スケジュール)番号といった説明が必要かと思います。
     配管工事ではお馴染みのSGP管(配管用炭素鋼管:通称ガス管)とSTPG管(圧力配管用炭素鋼鋼管:通称スケジュール管)の違い。またSTPG管といっても耐圧強度に応じた肉厚の違いがあること。
     つまり既存のガス管施工では本来必要な強度が足りず、必要に応じた強度、肉厚のスケジュール管への取り替え要求が下るかも。すると思わぬ大規模な取替工事というお話ですが、お客さんにその旨説明するのは大変でしょうね。

  • #2

    管理人 (土曜日, 12 10月 2019 18:27)

    >名無しさん
    コメント有難う御座い有ます!!�✨

    補足の件、仰る通りで御座います。
    お客様からしたら『え…、何それ。』な事だと思いますし、私自身も用途変更に伴って配管種別変更という指導が生じてしまうルールには疑問を持っています。
    この配管変更に関しては、所轄消防署の予防担当者様と、要相談な案件ですね。

    本文中に「配管種別についてはコメント欄参照下さいませ。」と追記させて頂きます!!
    今後とも、何卒宜しくお願い致します!!(;´Д`)�✨�

  • #3

    名無しさん (日曜日, 13 10月 2019 08:39)

    >配管種別変更
     仰る通りルール主旨は理解できるのですが、お財布への影響(取替は新設より手間)や実力値(配管強度は規格から十分な余裕:むしろシールやユニオンなどの接続部施工、経年劣化が問題)のバランスですね。
     また、実力値でも乾式(火災時のみ:水撃注意)と湿式(常時満水:日常でも接続部他からの漏水が問題)でも懸念点が異なるため、お客さんと消防署さんとの設備の現状・弱点を踏まえた十分な橋渡しが必要と考えます。
     お客さんも火災時使用可能は当然として、日常から漏水他の恐れを覚悟するのが本当に得策か。考える材料が無ければ易き(目先の安価)に流れるのは人情ですので。

  • #4

    管理人 (月曜日, 14 10月 2019 17:36)

    >名無しさん
    引き続き、コメント有難う御座います!!�

    適用法令が遡及されることによって変更されるのは配管の厚み(ガス管orスケ4)ですから、乾式か湿式かで維持管理上の懸念点が異なる事は施工時に了承済み‥という設定かと思われます。

    そして、ご指摘の通り配管強度の実力値についてはガス管の最高使用圧力は1.6MPaであり、連結送水管における「1MPa以上はスケ4」というルールは余裕がみられているんですよね。

    参考:https://www.aokibosai.com/2019/09/27/%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%BC%E7%94%A8%E9%80%81%E6%B0%B4%E5%8F%A3%E3%81%AE%E9%80%81%E6%B0%B4%E5%9C%A7%E5%8A%9B%E7%AF%84%E5%9B%B2%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/

    ですから、既設建物で費用面が現実的でないケース等において、絶対交換!という様な話ではなく、玉虫色の指導になることもあっていいのかなと個人的には思います。

    今後とも、何卒よろしくお願いいたします!!_φ( ̄ー ̄ )