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特定一階段“等”防火対象物

特定一階段(とくていいちかいだん)
特一(とくいち)や特定一階段(とくていいちかいだん)とも。

特定一階段等防火対象物 の意味を簡単に言いますと、「地階や3階以上の階に特定用途があって、そこから避難階までの階段が1つしかない防火対象物」の事を指しており、消防用設備の設置基準が他と少し異なります。🚫(;´Д`)❕

 

つまり、不特定多数の人が利用する危険性の高い用途が地上から離れた階にあって、階段が1つしかないと逃げ遅れる可能性が高いので名前つけて厳しめの規制を適用しましょう、となっているわけです。🏢💦

 

最近(5)項イ の民泊などが建物の上階に入り、“特一” になる防火対象物が増えているので、ここに注意を纏めておきます。📝✨

とくていいちかいだん“とう”ぼうかたいしょうぶつ


最近、一戸建て等を民泊にする機会が多く、その殆どが特定一階段等防火対象物に該当します。(;´・ω・)🏠

 

お客様が初めに所轄消防署との相談を行う際どのような消防用設備が必要かを知ることができますし、もちろん防災屋も図面などがあれば必要な消防用設備などを判断できます。💡

 

お客様から、要約すると『ざぁけんな!高ぇだろコラぁ!』というようなお声を頂くことがございます。💰(´;ω;`)💦

 

申し訳ございませんッ!このような事情で…。』と謝罪し、説明するのも面倒臭くなってきた ので以下をご覧ください。👀⚓


特定一階段等防火対象物のルールができた背景


“歌舞伎町”での火災
有名な人込み“歌舞伎町”での火災が発端。

前回の消防設備士講習時に講師の方も触れていましたが、特定一階段等防火対象物は “新宿歌舞伎町ビル火災” という死者44名の火災時に消防法が大きく改正された際に規定されたものです。🔥

 

少し調べれば情報が山ほど出てきますが、消防用設備の状況が酷かっただけでなく防火管理面も杜撰であったことから被害が拡大したものとみて間違いないでしょう。👿

 

また、消防庁から警告もあったようですが無視していたようで、結果的にビルオーナーさんは被害者遺族に計約8億6千万円を支払ったとのことです。💸

 

✍(´-`).。oO(尊い命を守る為にも…、、きちんと防火・防災管理をしましょう…。。)

参考:総務省消防庁


違法な防火対象物の取り締まり


予防担当者が立入検査
消防署予防担当者が立入検査を行う場合も。

法改正により、24時間消防署の方々が通告なしに立入検査を行うことが出来るようになりました。🚒( ゚Д゚)📣

 

また、その後 “違反防火対象物の公表制度” も始まり、各市町村のホームページに建物名を載せるなどの対策がとられています。💻

 

しかし、まだまだ防火管理面に問題のある建物は多いです。🏢⚠

 

例えば、歌舞伎町ビル火災現場の4階部分は、感知器が天井の内装材で覆い隠されていたと報告されていますが、実際に他の防火対象物でも何度か埋まっているものに遭遇したことがあります。💔

 

これは消防設備士による点検・報告がないと把握することは難しいため、まず立入検査結果書に点検をする旨が指導されます。📝💦

 

参考:総務省消防庁大阪市


特定一階段等防火対象物に設置する消防用設備


✍(´-`).。oO(より厳しい設置基準になります…、、要確認を…。。)

 

受信機は“再鳴動方式”を設置


特一で受信機を交換
特一になると受信機を交換を要するケースが。

自動火災報知設備の受信機には “地区音響一時停止” というベル等の音響を停める為のボタンがあります。💡(;´Д`)

 

火災発報時にベルが鳴動した際、それを押すと一時的に音を止めることができます。👉🔕

 

非火災報が多い現場で、その原因を修理せずに受信機の音響を建物の管理者・利用者側で勝手に停めてしまう問題がありました。🏢

 

それだと本当に火事があった場合、ベルが鳴らず危険であると考えられたため、地区音響(ベル)停止後2~8分後に停止状態でも再び鳴動する仕様にするのが “再鳴動方式” です。🔔(;・∀・)👌✨

 

現行の受信機は全て再鳴動方式ですが、既存の建物で古い受信機が設置されている場合、民泊用途が入り特定一階段等防火対象物になると受信機の交換を要することがあります。🔨💦


階段の煙感知器は7.5㍍間隔で


特一は7.5m間隔で煙感知器を
特一では2種の煙感知器を7.5m間隔で設置。

通常の屋内階段には “垂直距離15m毎に2種の煙感知器を1つ設置” の規定が適用されます。(´・ω・`)✎📝

 

しかし、特定一階段等防火対象物の階段では “垂直距離7.5m毎に2種の煙感知器を1つ設置” と半分の高さになっています。💡

 

その為、1戸建てを(5)項イ 民泊にする際などは、7.5m毎につけるので、例えば3階建てでも階段部分に2個も煙感知器をつけることがあります。🏠🏠

 

✍(´-`).。oO(階段の上に一つじゃ‥、、ダメなんですね…。。)

参考:京都市


避難器具は“一動作”のものに


“一動作”緩降機
“一動作”緩降機の外観。

特定一階段等防火対象物に設置する避難器具には、以下のような条件が規定されています。⚓

  • 安全でかつ容易に避難することができる構造(バルコニー等に設けるもの)
  • 常に、容易かつ確実に使用できる状態で設置されているもの
  • 一動作(開口部を開く動作や保安蔵置を解除する動作を除く)で、容易かつ確実に使用できるもの

例えば緩降機であれば、一動作式のモノの場合は固定金具に緩降機を繋ぐ動作が省略されています。🔧(;´Д`)👌✨


oriro(オリロー)のSOSシリーズ


一動作式の吊下げ避難はしご“オリローSOS”
一動作式の吊下げ避難はしご“オリローSOS” ※画像もリンクです。

松本機工社製の “ORIRO” をご存知の方もいらっしゃるかと思います。💡

 

✍(´-`).。oO(以前、Twitter上で “オリロー” か “スローダン” かというような話題が上がったことがあります…。。)

 

吊下げ避難はしごは、専用ボックスに入って室内に保管されているのが一般的ですが、特定一階段等防火対象物に設置するものは引用させて頂きました画像のような “屋外に設置されていてパッと使えるもの” になります。ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ♪✨

 

もちろん特定一階段等防火対象物以外でも設置可能ですし、施工・所轄消防署申請に関しては弊社にお任せくださいませ。👷🔧

参考:ORIRO(松本機工株式会社)

 


防火対象物定期点検・報告の義務


特定一階段等防火対象物
特定一階段等防火対象物のイメージ。 ※クリックで拡大

新宿歌舞伎町ビル火災で “特定一階段等防火対象物” の規定ができたのと同時期に消防法第8条の2の2にある “防火対象物点検報告制度” も誕生しました。🎂✨

 

弊社でも、防火対象物定期点検の報告義務がある場合は、消防用設備点検と同時に実施させて頂いております。🏢(^^)/🔎

注目すべきは、特定一階段等防火対象物の場合 “収容人数30人以上から防火対象物点検・報告” が必要となるという事です。💡👀


防火対象物
全体の収容人員
30人未満※1 30人以上 300人未満※2 300人以上
点検報告義務
の有無
点検報告の義務はありません。

次の1及び2の条件に該当する場合は点検報告が義務となります。
1 特定用途が3階以上の階又は地階に存するもの
2 階段が1つのもの(ただし、屋外に設けられた階段等であれば免除されます。)

すべて点検報告の義務があります。

例外


階段の標識と屋内階段
階段の標識と屋内階段。

以下の場合は、特定一階段等防火対象物に該当しません。🌳

  • 避難階に通じる1つの階段が “屋外” に設置されているとき

つまり階段が一つでも、それが屋外階段であれば特定一階段等防火対象物の規定を受けないという事です。(;´Д`)👌✨

 

また、屋内階段が2つ以上ある場合でも、以下の場合は例外的に特定一階段等防火対象物の規定を受けます。🚫

  • 避難階へ通じる階段が2つ以上あるが、建物内の仕切りなどにより事実上1つの階段しか利用できないとき

最後に、傾斜地などでは地階や3階が避難階になっていることがあり、その場合は階段が1つでも特定一階段等防火対象物に該当しないことがあります。🚲💦

例:3階建ての民泊の3階部分が避難階の場合など。


まとめ


  • 特定一階段等防火対象物は「地階や3階以上の階に特定用途があり、そこから避難階までの階段が1つしかない防火対象物」の事であった。✅
  • 民泊用途が入り特定一階段等防火対象物になると、再鳴動方式の受信機交換を要することがあった。✅
  • 特定一階段等防火対象物の階段部分には “垂直距離7.5m毎に2種の煙感知器を1つ設置” と半分の高さになっていた。✅
  • 特定一階段等防火対象物に設置する避難器具には、一動作式のモノのを設置する必要があった。✅