天ぷら油火災と消火薬剤の化学反応

天ぷら油火災に有効な消火器
天ぷら油火災に有効な消火器は?

住宅火災の原因の多くが “台所のコンロ部分” の火災で、その殆どを占めるのが “天ぷら油火災” によるものです。🏠💦

 

天ぷら油は、20分程度加熱し続けると “発火点” に達し、火が付きます。🔥(´・ω・`)

この天ぷら油火災を消し止めるには、消火薬剤に “強化液” が採用されている消火器を用いると有効です。🍳💦

 

💡(´-`).。oO(実は “万能” とされている粉末ABC消火器も、天ぷら油火災の鎮火には不向きなんです‥。。)

 

以下に、天ぷら油火災と消火薬剤の関係を記します…。✍

天ぷら油火災について


天ぷら油が発火時の対処法
天ぷら油が発火したときの対処法は…?

どこの家庭でも日常的に使用されている “天ぷら油” ですが、360℃を超えると発火します。🔥((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

 

また、何度か使用した油や、油の種類によって発火点も異なる為、発火時間も違ってきます。🍳

💡(´-`).。oO(特に最近の低コレステロールのものは、火が着きやすいそうで‥。。)

 

鍋表面を “蓋” や “濡れタオル” で覆って、空気を遮断する “窒息消火” という方法が有名でしょうか。🍲💦

※注水は厳禁です、弾けて高温の油が飛び散ります。

 

しかし、鍋から上がった炎の高さは1メートル以上になることもあり、引火の危険性なども十分考えられます。

参考:総務省消防庁

 

そこで、“住宅用消火器” や “簡易消火器具” を用いて消火をすることになります。🏠(;´∀`)👌

 

特に “強化液” タイプの消火器が天ぷら油を有効に消し止められるのですが、その消火における化学反応が薬剤によって異なるようです。✅


アルカリ性の強化液 ~クマさん消火器の場合~


クマさん消火器
クマさん消火器

画像の可愛いデザインが特徴的な “クマさん消火器” は初田製作所のものです。🐻♬

参考:㈱初田製作所

 

消火薬剤の組成は、以下の通りです。📝

そして上記の混合溶液のpHは11.9であり、アルカリ性の強化液が用いられていることが分かりました。🌈(´-`).。oO

参考:安全データシート


“けん化” による消火


“けん化”は石鹸を作るときの反応
“けん化”は石鹸を作るときの反応。

化学反応の一つに “けん化” というものがあります。📖

参考:鹸化

 

簡単に言いますと、“油” に “アルカリ性” の物質を加えてやると、“アルコール” と “石鹸” になるという反応です。📝

 

アルカリ性の強化液消火器の場合、天ぷら油火災が発生した鍋の表面で “けん化” 反応を起こします。🍲✨

 

それによって生じた “石鹸” が蓋をすることによって空気を遮断する役割を果たしています。(;´・ω・)💦🔥

💡(´-`).。oO(つまり…石鹸を作って、窒息効果を得ているっちゅうわけですわ…。。)

 

それと、強化液による天ぷら油温度の減少による “冷却効果 の2つを利用することで迅速な消火に繋がっています。🌀


中性の強化液 ~キッチンアイの場合~


キッチンアイ
キッチンアイ

画像の “キッチンアイ” は、モリタ宮田工業社製の お酢” をベースにした中性消火薬剤が採用されている消火器です。💡

参考:モリタ宮田工業

 

消火薬剤の組成ですが、成分は “酢酸及びその塩”“有機酸塩”“発泡剤” と記載されていますが、その化学式は “企業秘密 とされており、如何に酢酸系の物質を中性にしているかは不明です。💦

参考:安全データシート


“炭化層” 形成による消火


キッチンアイによる天ぷら油火災鎮火
キッチンアイによる天ぷら油火災鎮火の様子。

” は “炭化層” という燃えにくい部分を形成する効果があります。🔥(;´∀`)👌💦

 

炭化層のイメージとしては、金属でいう “不動態被膜” なる表面だけ錆びる(酸化)してしまえば酸化被膜が覆って、中まで錆びが進行しないという概念に近い印象です。✍(´-`).。oO✨

 

この “お酢” 由来のキッチンアイだけでなく、粉末ABC消火器の消火薬剤(リン酸アンモニウム)等も “炭化層” を形成して鎮火する機構使われています。💡

 

しかし、お酢(食酢)の酢酸の割合は3~5%程度しかありません。

 


 

よって、“お酢” の主成分である 酢酸” に高い消火性能が認められているようですが、お酢をそのまま消火に使っても効果は低いです。

 💔(´-`).。oO(加えて、強烈な臭いがするようで…。。)

 

そこで、企業秘密の添加剤を配合・割合を開発したことによって、“酢酸” の効果を前面に押し出すだけでなく、刺激臭も抑えた中性の消火薬剤が実現したそうです。🍛

参考:日経BP社

 

また、炭化層形成による反応抑制だけでは、天ぷら油の温度が下がらないため再発火します。🍲((((;゚Д゚))))🔥

 

強化液による消火では、冷却効果もありますので天ぷら油火災は鎮火できますが、粉末薬剤の場合は一時的に火が消えるのみです。💦

 

キッチンアイと粉末ABC消火器の2つで、天ぷら油火災を消火している動画がありますので、一度見ると理解が早いかもしれません。🎥

参考:Youtube

簡易消火器具など


消火フラワーによる鎮火
消火フラワーによる鎮火。

まず、エアゾール式簡易消火器具はというスプレータイプのものが最も一般的かと思われます。

エアゾール式の消火薬剤は、様々な種類があるようです。

 

2017年4月以降は、適合表示が付された製品でなければ販売・陳列できなくなったため、その消火能力の一律化が図られているほか、信頼できるものになってきているといえるでしょう。

参考:エアゾール式簡易消火具

 

また、“消火器いろいろ” という記事でも紹介させていただきました通り、“消火フラワー” という “花” の形をした天ぷら油火災用の消火器具もあります。(・ω・)ノ⚘

 

これは、アルカリ性の溶液が花びらの中に入っているようです。🌹

💡(´-`).。oO(つまり、消火フラワーは “けん化” による消火機構ですね…。。)


まとめ


  • 天ぷら油は20分程度加熱し続けると “発火点” に達して火が付き、消し止めるには、消火薬剤に “強化液” が採用されている消火器を用いると有効であった。✅
  • アルカリ性の強化液で消火する “クマさん消火器” のようなタイプは、“けん化” という化学反応で天ぷら油表面に石鹸を作ることで窒息効果を得ていた。✅
  • 中性の強化液を採用している “キッチンアイ” では、お酢に企業秘密の添加物を加えることによって、消火性能の高い “酢酸” の効果を前面に押し出し、天ぷら油に炭化層を形成することで鎮火していた。✅

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コメント: 2
  • #1

    社長 (木曜日, 31 8月 2017 10:27)

    お酢ベースの消火液は無害だということで 工場で飲んだことあるよ
    もちろんまずいよ

  • #2

    管理人 (日曜日, 10 9月 2017 08:59)

    >社長
    まずそうですね…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル��
    しかし無害であることに越したことはありませんね!!

    �(´-`).。oO(喉は潤わなさそうですね…。。)笑