スプリンクラー設備の着工届(水道直結式も)

スプリンクラー設備は高い消火能力
スプリンクラー設備は高い消火能力を持つ。

天井から “水” が出る有名な “スプリンクラー設備” は、消防設備の中でも非常に高い消火能力を有します。🚒(・ω・)ノ💯

 

共同住宅の11階以上の階など、設置義務は限定的ですが、(6)項ロの就寝の用に供する福祉施設延べ面積に関係なくスプリンクラー設備を設置する必要があります。🏢💦

 

その際、1,000㎡以下の福祉施設等は、“水道直結型” という水道用の配管をスプリンクラー設備と兼用できる機構(比較的安価)をとってよいこととなっています。💡(;´∀`)💰✨

 

続きに、スプリンクラー設備着工届について記します…。📝

スプリンクラー設備の手続き


スプリンクラー設備工事を行う際に発生する、管轄消防署への書類提出・検査の流れは以下の通りです。✍(´-`).。oO✨

  • (水道直結式スプリンクラー設備の場合) 水道局との協議・調査申請
  • 工事の10日前までに甲種1類消防設備士が “着工届” の提出 (水道直結式の場合のみ “水道局との協議書 が必要。)
  • 配管工事完了後、天井を塞ぐ前に所轄消防署の “中間検査” を受ける。
  • 工事完了4日以内に “設置届” を提出。(この時、消防検査を申し込む。)
  • 検査済証が発行される。(防火対象物の使用を開始できる。)

上記のような手続きを経る必要がある為、スプリンクラー設備工事は“防災屋” と “消防署” との連携が欠かせません。🚒

✍(´-`).。oO (水道直結式スプリンクラー設備を施工する場合は、水道局との連携も…。。)💡

水道局との協議書


水道直結式スプリンクラー設備は事前協議
水道直結式スプリンクラー設備は事前協議を。

また、水道直結型(正式名称;特定施設水道連結式スプリンクラー設備)については “水道局との協議書” が必要となります。

 

これは、“水道法” に則り設置工事をする必要があるため “指定給水装置工事業者(以下、水道屋さん)” が水道局等に申請を行い検査を受けることとなっています。💡

✍(´-`).。oO(消防設備士でないことに留意です…。。)

 

しかし、水道直結式スプリンクラー設備の工事・整備は、消防法の規定により必要事項については消防設備士が責任を負うため、消防設備士の指導の下に “水道屋さん” と工事をしていくこととなります。👷

 

具体的には、水道屋さんは “給水装置” の責任を、消防設備士は “ヘッドの配置” などの責任を負うことになります。 📝(;´∀`)👌💦

参考:横浜市


また、協議書を取得する際に、水道局の方に指定のフォームが無い等と言われることがあります。

その場合、以下の富田林のフォームを改造・修正して使うと便利かもしれません。

参考:富田林市

水道直結式スプリンクラー設備設置条件承諾書
水道直結式スプリンクラー設備設置条件承諾書 ※クリックで拡大
水道直結式スプリンクラー設備設計水圧調査依頼書
水道直結式スプリンクラー設備設計水圧調査依頼書 ※クリックで拡大
水道直結式スプリンクラー設備設計水圧回答書
水道直結式スプリンクラー設備設計水圧回答書 ※クリックで拡大

SPの着工届


甲種1類消防設備士が着工届を作成
甲種1類消防設備士が着工届を作成。

前述しました通り、スプリンクラー設備の工事を行うに際して、甲種1類消防設備士が、工事着工の10日前までに “着工届” を提出しなければなりません。📝

 

スプリンクラー設備には、専用の水源があり、そこからポンプで給水して各ヘッドから水が撒かれる仕組みです。💡

 

(´-`).。oO (水道直結式は基本的にポンプや水源がない為、比較的安いです…。。)

 

その際の “図面の書き方” や、計算方法を簡潔に紹介させていただきます。✍(´-`).。oO✨


 

規模や間仕切りよって、ヘッドの個数や配管長をを算定して書類に記載します。📝

  • スプリンクラー設備の概要表
  • 平面詳細図
  • アイソメ図

また水源の容量や、ポンプのパワーも計算をもとに決める必要があります。💪

  • 摩擦損失計算書

以上の書類が、SP着工届を作成する上での肝になります。📝(・ω・)ノ

スプリンクラー設備の“平面詳細図”


厨房の◎は98℃のヘッド
厨房の◎は98℃のヘッドを表している。

スプリンクラーヘッドの散水半径は決まっており、その包含円に隙間ができないように図面上で位置を設定します。🗾

💡(´-`).。oO (高感度型の場合、包含円の半径は2.6 m…。。)

 

また、作動温度は通常の場所であれば60℃~75℃(通常72℃程度)のヘッドを用います。🏠

しかし、厨房などの周囲温度の高い場所は75℃~121℃(通常98℃程度)の標示温度が高いスプリンクラーヘッドを選定する必要があります。🍳(;´∀`)💦

 

(´-`).。oO(製品によって微妙に異なるので、概要表に書く際は要注意です…。。)⚠


そして “配管径” によって設置できる “ヘッドの個数” も定められています。🚔

(´-`).。oO(32 Aの配管径では3つまで・40 Aの配管径では5つまで、等です。)

 

 

また、感知温度の違いによる図面上でのヘッド分類は “72℃程度なら 〇” と “90℃以上の厨房用は ◎や●”で表します。

配管は実線や記号で表記します。💻

 

(´-`).。oO(たまに記号だらけのテクニックが用いられた図面もあります…。)

スプリンクラー設備の“アイソメ図”


アイソメ図によって配管図を3次元的に
アイソメ図によって配管図を3次元的に表す。

アイソメとは、アイソメトリック (isometric) の略で、等角投影図法のことを示します。

 

配管経路を図面で表そうとすると、X軸(ヨコ)・Y軸(タテ)・Z軸(高さ)の3つの方向要素を反映しなければなりません。🎦

 

そこで、あらかじめ角度と方向を設定した実線によって、3次元的に配管経路を図面上に記します。🌎

 

このアイソメ図があれば、配管経路が一目でわかります。👀✨

 

そのため、着工届にはアイソメ図を添付することが不可欠です。

 


消火ポンプの表記。
消火ポンプの表記。
最遠のヘッド。
最遠のヘッド。
補助散水栓までのアイソメ図。
補助散水栓までのアイソメ図。
送水口の表記。
送水口の表記。

また、作成したアイソメ図をもとに、その配管経路で生じる “摩擦損失” を計算して着工届に添付します。✍(;´∀`)💦

スプリンクラー設備の“配管摩擦損失計算書”


配管径によって流量が決まっている
配管径によって流量が決まっている。

圧力損失計算書は、配管に水が流れる際にどれくらいの摩擦が生じて勢いがなくなるかを計算したものです。🌊(;´・ω・)

(´-`).。oO(配管の中を流れるだけでも、勢いは弱まっちゃうんですね…。。)

 

作成したアイソメ図より、配管の径・長さ・継手類が分かるので、それらの情報をもとに摩擦損失を計算します。💯(;´∀`)

 

また、配管の摩擦による損失の他に、実揚程やアラーム弁損失などを加えたポンプ揚程算出後、ポンプの仕様を選定します。✅

(´-`).。oO(水道直結式はアラーム弁もなければ、基本的にポンプの選定もありません…。。)💡

 


この圧力損失計算書は、合計4つ必要です。📝

(´-`).。oO(水道直結式は、メーターから最遠ヘッドまでです…。。)

  1. ポンプから最遠ヘッドまで
  2. ポンプから補助散水栓まで
  3. 送水口から最遠ヘッドまで
  4. 送水口から補助散水栓まで

以上の区間における配管摩擦損失を、それぞれ計算して着工届に添付します。

✍(´-`).。oO(余談ですが、配管長と配管径を所定のExcelファイルに入力すれば、一発で計算できるように工夫しています…。。)📁

参考:大阪市

 

配管径と流量別の摩擦損失水頭表。
配管径と流量別の摩擦損失水頭表。
継手類を直管当りで計算した摩擦損失水頭表。
継手類を直管当りで計算した摩擦損失水頭表。
ポンプ仕様を最終的に算出する。
ポンプ仕様を最終的に算出する。

内装仕上げ別の水利計算条件


小規模社会福祉施設等における、水道直結式スプリンクラー設備の “設計水量” は以下のような条件で計算します。

  1.  最大放水区域では、スプリンクラーヘッドが最大4個同時に開放する場合を想定し、 内装別に表1に準じ設計すること。なお最大放水区域に設置されるスプリンクラーヘ ッドの個数が4に満たない場合は、1個当たりの放水量を表1に準じ当該個数を乗じ 設計すること。
  2.  最終末端ヘッドでは、30 ㍑/min で設計すること。
内装別水道直結式スプリンクラー設備水利計算条件
表1 内装別水道直結式スプリンクラー設備水利計算条件

 

また、必要動水圧に関しては以下の条件を勘案します。

  1. 最大放水区域での、最小動水圧(末端水圧)は内装別に表1のとおりとする。
  2. 最終末端ヘッドでは、表1の最小動水圧 0.05MPa 以上を確保すること。

※水理計算の対象となる末端水栓箇所は消防署の指示による。

参考:大阪市水道課

スプリンクラー設備の中間検査


天井を張る前にSP配管を確認する中間検査
天井を張る前にSP配管を確認する中間検査。

着工届提出後、配管工事を終えた時点で所轄消防署に “中間検査” を申し込まなければなりません。🚒|д゚)

 

中間検査は、SPの配管が図面通りに敷設されているかを確認するために行われます。✅

 

✍(´-`).。oO(配管ルートが結構変わっていると、図面等々が面倒なことに…。。)📚

 

逆に、この中間検査を終えないとボード屋さんが天井を張れない為、仮に中間検査の日程が抑えられないような状態が続くと、全体の工期が伸びてしまいます。📆(´・ω・`)💔

 

(´-`).。oO(特に配管工事を自前で行わない場合の中間検査予定確保は、現場との連携が不可欠です…。。)📞(;´∀`)


設置届の提出と消防検査


設置届・使用開始届提出時に消防検査日
設置届・使用開始届提出時に消防検査日を抑える。

工事が完了しましたら、その4日後以内に “設置届” を提出します。📝

スプリンクラー設備の “着工届” は比較的難易度の高いものですが、設置届は試験結果などを添付するのみの簡単な資料です。💯

 

消防検査の際は、実際にポンプを起動したり、末端試験弁をあけて放水圧力を確認したりします。⏰💦

🌈(´-`).。oO(検査用の簡易的な放水系統を組んで、実際にSPヘッドから放水したことも…。。)笑


まとめ


  • 1,000㎡以下の福祉施設等は、“水道直結型” という水道用の配管をスプリンクラー設備と兼用できる機構でよかった。✅
  • 水道直結式スプリンクラー設備の場合は、水道局との協議・調査申請書着工届に添付する必要があった。✅
  • SPの配管工事完了後、天井を塞ぐ前に所轄消防署の “中間検査” を受ける必要があった。✅
  • 水道直結式の工事の場合は、水道屋さんとも連携をする必要があった。✅