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パニックオープンとその結線について

パニックオープンとは自火報と連動して自動ドア等が開く事
パニックオープンとは自火報と連動して自動ドア等が開く事。

パニックオープンとは、自動火災報知設備の作動と共に “自動ドア” や “電気錠” が開放する仕組みのことをいいます。

 

火災に伴う停電等で自動ドアが開かなくなってしまうと、避難通路として使えないため、自動火災報知設備と連動して出口が確保されるようにします。

 

また、誰も建物内にいないときに自火報の警報音が鳴った場合に、消防隊や周辺の人が中に入り、受信機にたどり着くための道のりを確保しておく意味もあります。

 

パニックオープンについて、続きに記していきます。……

パニックオープンの結線


電気錠制御盤の端子台等説明
電気錠制御盤の端子台説明にタイマー入力という箇所が。

パニックオープンは、自火報受信機の移報接点から、電気錠制御盤に電気信号を送ってやる必要があります。

 

移報接点は火災発報時に動作する端子で、パニックオープンの他にも、警備会社に通報したり、エレベータを直近の階に停める又は1階まで降ろす等の信号出力として用いられます。

 

逆に、点検の際は移報停止スイッチを押しますが、それが効かない場合は一時的に線やリレー等を抜くなどの面倒な工夫することもあります。

 

✍(´-`).。oO(以前自火報点検時に、感知器を試験するたびにエスカレーターが止まっていたという事件がありました…。。)


結線詳細


✍(´-`).。oO(自動火災報知設備の “受信機” と…、、電気錠制御盤の間を線で繋ぐ必要があります…。。)

代表移信は火災発報時のみ電圧
発報時のみ電圧がのる移報接点に。
パニックオープン用の耐熱2心線
パニックオープン用の耐熱2心線。
電気錠制御盤まで配線
受信機から電気錠制御盤まで配線。
11・12のタイマー入力端子に接続
11・12のタイマー入力端子に接続。

移報接点について


自火報とエアコンを連動させた際は常時B接点、非常時DC24V
自火報とエアコンを連動させた際は常時B接点、非常時DC24Vでした。

移報接点は、通常時は電圧がのっていません。

(´-`).。oO(いわゆる “無電圧接点” というやつです。。)

 

無電圧接点には “A接点” と “B接点” という種類があります。

 

A接点は、使用していないときに導通がないものを指します。

 

B接点は、使用していないときに導通があるものを指します。

 

リレー本体にA接点・B接点の端子は記載されてあります。

 

使用する機器によって、無電圧A接点・B接点かは異なります。

(´-`).。oO(例えば、誘導灯信号装置はB接点を使用します。。)

 

副受信機は有電圧DC24Vを供給する接点( I+ と I- )を用います。


パニックオープンの試験


消防検査の際に、パニックオープンがちゃんと設定されているかどうかの試験をします。🚒

 

✍(´-`).。oO(有事の際に、消防隊の救助活動を円滑に…。。)

セキュリティ上、2枚目の自動ドアは空かない
ここはセキュリティ上、2枚目の自動ドアは空かない仕様でした。
火災発報に伴って施錠されていた自動ドアが開いた
火災発報に伴って施錠されていた自動ドアが開きました。

試験中の様子を動画に収めました



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まとめ


  • パニックオープン自火報と連動して自動ドアや電気錠が開放する仕組みであった。
  • 受信機の移報接点と電気錠制御盤のタイマ入力を耐熱2心で接続して信号を送った。
  • パニックオープンは避難経路確保に不可欠であるため、消防検査でも確認する項目。