
(5)項イ 民泊や、(6)項ロ・ハ 福祉施設への用途変更に伴って、高過ぎるスプリンクラー設備の設置義務が生じてしまう防火対象物があります。❕👀💦
🚒(´-`).。oO(防災屋なのに…、、“生じてしまう” という “お客様目線” です‥!!笑)
せっかく事業を開始するのに、消防用設備に多額の費用をかけないよう以下をご確認下さい。💰
参考:日本消防設備安全センター
スプリンクラー設備が必要な防火対象物

まず、スプリンクラー設備は基本的に特定防火対象物に設置する事を覚えておいて下さい。🏢
✍(´-`).。oO(特定防火対象物は不特定多数の人が出入り・利用する建物で、、火災のリスクが高く被害も大きくなる傾向にあります…。。)
スプリンクラー設備は消火能力が高い半面、設置には高額な費用を要します。💰(;´Д`)💦
水道直結式スプリンクラー設備という、消火ポンプや水槽を設けないことが出来るタイプもあります。🗿♪~
ただし、その設置義務は消防法施行令第12条にて細かく以下のように規定されています。💡
①自力避難困難者入所施設

特別養護老人ホームなどの自力避難困難者入所施設(令別表第1(6)項ロ)は、小規模でも原則としてすべての施設にスプリンクラー設備の設置が義務付けられています。🏠(;´Д`)‼
また、こちらは法改正もあったため、既設の建物にスプリンクラー設備を設置する際は “パッケージ型自動消火設備” というスプリンクラー設備の代替品が選ばれることもあります。💡
②劇場などの舞台部

消防法施行令別表第1(1)項の劇場・映画館等の舞台部には、舞台のある階と舞台部の床面積に応じて、以下のようにスプリンクラー設備を設置します。
舞台のある階 | 舞台部の床面積 |
地階・無窓階・4階以上の階 | 300 ㎡以上 |
その他の階 | 500 ㎡以上 |
③11階建て以上の特定防火対象物

④平屋建て以外の特定防火対象物

防火対象物の種類 | 床面積の合計 |
百貨店・マーケットその他の店舗、展示場 | 3000 ㎡以上 |
病院 | 3000 ㎡以上 |
その他の特定防火対象物 | 6000 ㎡以上 |
⑤地階・無窓階・4階~10階

⑥複合用防火対象物の特定用途部分

⑦地下街、準地下街

地下街および準地下街にについては、以下の場合にスプリンクラー設備を設置します。🚊
地下街 |
延べ面積1000 ㎡以上 自力避難困難者入所施設のある部分 |
準地下街 | 延べ面積 1000 ㎡以上で、特定用途部分の床面積の合計が500㎡以上 |
じゅんちかがい【準地下街】…建築物の地階に連続して地下道に面して設けられたものと地下道を合わせたもの。
その他の場合

スプリンクラー設備の設置が義務化された背景

大阪市千日デパートビル火災(1972年 118人死亡) ・ 熊本市大洋デパート火災(1973年 100人死亡)を契機に、消防庁は1974年に特定防火対象物に対する全消防用設備等の遡及措置に踏み切りました。
その効果は歴然で、古い建物に屋内消火栓・スプリンクラー設備等を遡及設置後は、火災統計分析結果が劇的に改善されたそうです。
(そきゅう【遡及】…法律をその施行以前になされた行為や、生じた事実にさかのぼって適用すること。)
スプリンクラー設備が省略された防火対象物

まだ1類の消防設備士免状持ってないの?
管理人がスプリンクラー設備の施工に携わる為に資格取得した際に使用した参考書を紹介します。📢♪
📚(´-`).。oO(結局のところ…、、これで十分でした‥。。)
1類は損失計算など、設計をしない限り実務で触れる機会がないことも出題されるため、それになれる必要があります。🔢💦
しかし、ここで一度勉強しておくと、1類消防設備士を取得してからの着工届作成時に少し楽になるかと思いますので、惜しみなく理解に努められればと思います。💪♪
まだ、テキストをお持ちでない方は "消防設備士1類 超速マスター" ←のリンクよりお求め頂けます。
損失計算について "配管圧力摩擦損失計算書でExcelを学ぼう!" という画期的な記事でも紹介しておりますので、併せてご覧くださいませ。📰✨
まとめ
- 特別養護老人ホームなどの自力避難困難者入所施設(令別表第1(6)項ロ)は、小規模でも原則としてすべての施設にスプリンクラー設備の設置が義務付けられていた。✅
- 防火区画によるスプリンクラー設備の設置基準緩和も措置として取られることがあった。✅
- (5)項イ 民泊や、(6)項ロ・ハ 福祉施設への用途変更に伴って、高過ぎるスプリンクラー設備の設置義務が生じてしまう防火対象物があった。✅
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有安直一 (月曜日, 20 5月 2019 23:32)
4649
管理人 (水曜日, 22 5月 2019 09:27)
>有安直一 さん
( `・∀・´)ノ夜露士区
すけやん (土曜日, 27 6月 2020 13:27)
質問があります。スプリンクラーの設置義務のある建物に屋内消火栓や消火器が備わっている場合でも、スプリンクラーを設置は必須なのでしょうか?
スプリンクラー設置は高価だから、消火器や屋内消火栓で代用…なんて事はできないのでしゃうか?いまいち、屋内消火栓を設置しなければならない建物、スプリンクラーを設置しなければいけない建物の違いがわからないもので…。教えていただけませんか?
管理人 (火曜日, 30 6月 2020 09:24)
>すけやん 様
コメント有難う御座います!!�
ご質問の回答、スプリンクラー設備の代替設備として屋内消火栓は不可能ですが、屋内消火栓はスプリンクラー設備があれば免除可能です。「補助散水栓」という、パッと見だと屋内消火栓な消火栓ボックスが実はスプリンクラー設備の一つだったりします。
スプリンクラー設備の最大の長所は「自動で消火できること」です。
ですから、首里城火災の際は夜間に無人になる箇所へ "人力" で消火活動を行わなければならない消火設備を置いても…という議論が巻き起こり、重要文化財の類いの首里城にもスプリンクラー設備を(現状、設置義務はない)置くべきではないかという意見がありました。
例えば、延べ面積に関係無くスプリンクラー設備を設置しなければならない建物に、自力で避難することが困難である方々の居る(6)項ロ 福祉施設等がありますが、これが自動消火しなければ極めて危険であるからでしょう。想像つきますかね…?(;´Д`)�
今後とも何卒宜しくお願い致します!!
すけやん (火曜日, 30 6月 2020 18:10)
管理人様
親切な回答ありがとうございます。甲1類の勉強をしていますが、スプリンクラーの設置基準などまだまだ、自分の中でわからないところだらけです。8月頭の試験までにはなんとか理解したいと思っているのですが…
親切に答えていただきありがとうございます。勉強の励みになります。
すけやん (日曜日, 05 7月 2020 12:45)
教えてほしいのですが、スプリンクラーのヘッドには1.2.高感度の3種類でしょうか?
それとも、1種で有効散水半径が2.6m以上のものが高感度になるのですか?いまいちスプリンクラーの種別(感度の違い?有効範囲の違い?)がわからないので教えてもらえませんか?
管理人 (月曜日, 06 7月 2020 09:35)
>すけやん 様
高感度型とは、感度種別が1種で有効散水半径が2.6以上のものをいいます!
参考URL:http://itachibori.co.jp/wp-content/uploads/2014/09/1560e9afb31e72cfc5dd0ba821092c85.pdf
ちなみに現在、弊社でスプリンクラー設備を施工する際は殆ど全て高感度型を使用すると言っても過言では無いですね…。