屋内・屋外消火栓の設置基準

屋外消火栓放水試験の様子
屋外消火栓放水試験の様子。(Prisma使用)

屋内消火栓は、屋内に設置され、延ばしたホースから放水して火災を消火する設備です。🌊(;´∀`)

その建物の階ごとに、その階の各部分からホース接続口までの水平距離が、25m以下となるように設けます。(2号消火栓は15 m以下)

 

屋内消火栓を設置しなければならない建物は、その防火対象物の用途によって異なる他、延べ面積や構造などの条件より決定されます。🏢

 

屋外消火栓は、建物の周囲に設置され、建物の外側から放水して、主に1階や2階部分の火災を消火する消火設備です。🚒

✍(´-`).。oO(詳細を以下に記していきます…。。)

 

屋内消火栓を設置する防火対象物


消火ポンプ遠隔起動ボタンは本体の中
消火ポンプ遠隔起動ボタンは本体の中にある。

屋内消火栓の設置義務を決定づける要因として、以下の4点が挙げられます。✅|д゚) 

  • ①建物全体の延べ面積 (最も一般的な指標)
  • ②地階・無窓階・4階以上の階の床面積
  • ③耐火構造・準耐火構造の場合
  • ④指定可燃物の貯蔵・取扱い数量

✍(´-`).。oO(設置基準詳細について、順番に記していきます…。。)


①延べ面積による、屋内消火栓設置基準


以下の防火対象物については、延べ面積(各フロアの床面積の合計)に応じて、屋内消火栓設備を設置するかどうかが決まります。

 

防火対象物 延べ面積 
 地下街 (16の2)項  150 ㎡以上
劇場・映画館など (1)項  500 ㎡以上
神社 ・ 寺院 ・ 教会 (11)項  1000 ㎡以上
事務所 (15)項  1000 ㎡以上
その他の防火対象物 (2)~(10)、(12)、(14)項  700 ㎡以上

※(13)項 駐車場、(16の2)項 地下街、(16の3)項 準地下街、(17)項 重要文化財、(18)項 アーケードについては、延べ面積による設置規定はありません。

また、(16)項 複合用途防火対象物については、各用途部分の基準のうち、もっとも厳しい基準が建物全体に適用されます。

鉄骨を溶接
中2階を作る為の鉄骨を溶接中。

よくあるのが、建物を増築したことにより延べ面積が上記の値以上になり屋内消火栓の設置義務が生じてしまうというパターンです。

 

建物の中に “中2階” を作っても、延べ面積に加算されます。📝

消防法では中2階という概念がなく、階扱いとなる為、階が増えることによって新たに他の消防設備の設置義務が生じる事例も多々あります(連結送水管など)。

 

また、2つに分かれていた建物を繋げて一つにするパターンでは、延べ面積が合算されますので、屋内消火栓だけでなく屋外消火栓の設置義務も生じることがあります。

✍(´-`).。oO(増築時は、消防法に注意です…。。)


②地階・無窓階・4階以上の階の、屋内消火栓設置基準


以下の防火対象物地階、無窓階、4階以上の階には、その床面積に応じて、屋内消火栓設備の設置義務があります。💡

 

防火対象物 地階・無窓階・4階以上の階
劇場・映画館など (1)項  床面積 100 ㎡以上
神社 ・ 寺院 ・ 教会 (11)項   床面積 200 ㎡以上
事務所 (15)項  床面積 200 ㎡以上
その他の防火対象物 (2)~(10)、(12)、(14)項  床面積 150 ㎡以上

※(13)項 駐車場、(16の2)項 地下街、(16の3)項 準地下街、(17)項 重要文化財、(18)項 アーケードについては、地階・無窓階・4階以上の階の床面積による設置規定はありません。

また、(16)項 複合用途防火対象物については、各用途部分の基準のうち、もっとも厳しい基準が建物全体に適用されます。

③耐火構造・準耐火構造の場合の屋内消火栓設置基準緩和


防火対象物耐火構造か、準耐火構造内装制限(室内の内装仕上げを難燃材料で行うこと)されている場合には、①の延べ面積や②の床面積の数値は 2倍読み とします。

 

さらに、防火対象物耐火構造のみで内装制限されている場合、①の延べ面積や②の床面積の数値は “3倍読み”とします。

建築物の構造 延べ面積・床面積の基準
耐火構造  2 倍
準耐火構造+内装制限  2 倍
耐火構造+内装制限  3 倍

※(6)ロ の自力避難困難者入所施設については、通常延べ面積700 ㎡以上が1000 ㎡以上となります。

例; 映画館は延べ面積500㎡以上で屋内消火栓設備を設置する必要があるが、準耐火構造で内装制限されている場合、映画館であれば500㎡の2倍の延べ面積1000㎡以上でよくなる (地階・無窓階・4階以上の場合は床面積を2倍して、200㎡以上)

④指定可燃物の数量による屋内消火栓設置基準


防火対象物の種類にかかわらず、指定可燃物(可燃性液体類を除く)を指定数量の750 倍以上貯蔵したり、取り扱っている場合には、屋内消火栓設備を設置しなければなりません。⚠(;´∀`)💀💦

パッケージ型消火設備による代替


パッケージ型消火設備のタンクに消火薬剤を充填
パッケージ型消火設備のタンクに消火薬剤を充填する様子。

パッケージ型消火設備とは、屋内消火栓の代替設備のことです。

屋内消火栓と異なり、消火ポンプや水槽、配管の工事が不要である画期的な設備です。( ゚Д゚)💯

 

そのため、施工時の労力を大幅に抑えることができるほか、コスト面でも有利な設備という位置づけです。💰(;´∀`)👌✨

✍(´-`).。oO(ただし、設置できる条件も決まっています。)

 

また、設置工事を行った際に気づいた事がいくつかありましたので、ここで報告させていただきます❕👷

 

今後、パッケージ型消火設備の導入を検討されるお客様や、施工される業者のお役に立てる記事を目指します。👀🌱

屋外消火栓設備の設置基準


屋外消火栓の消火ポンプと制御盤
屋外消火栓の消火ポンプと制御盤

次に、屋外消火栓設備について説明します。✍(´-`).。oO✨

 

屋外消火栓は、建物の周囲に設置され、建物の外側から放水して、主に1階や2階部分の火災を消火する消火設備です。🚒💦

 

所定の条件を満たせば、動力消防ポンプを屋外消火栓の代替設備として利用できる場合があります。

屋外消火栓設備は、防火対象物の1階と2階の床面積の合計に応じて、次のように設置の有無が決まります。🏢(;´∀`)👌


建築物の種類 1階と2階の床面積の合計
耐火建築物  9000㎡以上
準耐火建築物  6000㎡以上
その他の建築物  3000㎡以上

※地下街、準地下街には、屋外消火栓設備の設置義務はありません。

ただし、上記の建築物にスプリンクラー設備、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備、動力消防ポンプ設備を基準に従って設置している場合は、これらの消火設備の有効範囲については、屋外消火栓設備を設置しないことができます。

押されなかった“遠隔起動ボタン”


屋外消火栓放水試験
屋外消火栓放水試験時の様子。

遠隔起動ボタンという、消火栓の設置位置から、遠隔地にある消火ポンプ室内の消火ポンプを起動させるものが、消火栓ボックス内に設けられています。(画像中の黄色い矢印)📷

 

アスクルの火災では、屋外消火栓による消火を試みたそうですが、消火ポンプを起動させなかったため、所定の水圧が得られなかったと報告されています。📝

 

屋外消火栓の消火ポンプによる加圧送水力は大変強く、女性の場合ですと、放水時にホースを一人で持つことが困難なほどです。💦

 

逆に消火ポンプを起動させなければ、配管内を水で満たしておくための補給水槽等でかけられた水圧のみであり、放水が困難な状態であると言えます。💡


まとめ


  • 屋内消火栓は、階ごとに、その階の各部分からホース接続口までの水平距離が、25m以下となるように設けた。
  • 防火対象物の種類にかかわらず、指定可燃物(可燃性液体類を除く)を指定数量の750倍以上貯蔵したり、取り扱っている場合には、屋内消火栓設備を設置しなければならなかった。
  • 屋外消火栓設備は、防火対象物の1階と2階の床面積の合計に応じて設置の有無が決まった。