第51条の2の2〔救急業務に関する基礎的な講習〕


令第四十四条第六項第一号の総務省令で定める救急業務に関する基礎的な講習は、消防庁長官、都道府県知事又は市町村長が行う次の表に掲げる課目及び時間数以上のものとする。

課目
分類
内容
時間数
救急業務及び救急医学の基礎
救急業務の総論及び医学概論
救急業務の沿革及び意義、救急隊員及び准救急隊員の責務等並びに医学概論
十五
解剖・生理
総論、身体各部の名称及び皮膚系、筋骨格系、呼吸系、循環系、泌尿系、消化系、神経系、感覚系、内分泌系、生殖系その他の系
救急実務及び関係法規
死亡事故の取扱い、救急活動の通信システム及びその運用、救急活動の基礎的事項、救急活動の記録、救急業務の関係機関並びに救急業務の関係法規
応急処置の総論
観察
総論、バイタルサインの把握、全身・局所所見の把握、受傷機転の把握及び既往症等の聴取
四十二
検査
一般検査、生理学的検査及び保守管理
応急処置総論
心肺蘇生、止血、被覆、固定、保温、体位管理及び搬送
応急処置各論
気道確保、異物除去、人工呼吸、胸骨圧迫心臓マッサージ(人工呼吸との併用を含む。)、酸素吸入、直接圧迫及び間接圧迫による止血、被覆、副子固定、在宅療法継続中の傷病者搬送時における処置の維持、保温、体位管理、各種搬送並びに救出
病態別応急処置
心肺停止
原因、病態生理、病態の把握、応急処置及び病態の評価
十五
ショック・循環不全
意識障害
出血
一般外傷
頭部・けい椎(けい髄)損傷
熱傷・電撃傷
中毒
溺水
異物(気道・消化管)
特殊病態別応急処置
小児・新生児
小児及び新生児の基礎的事項、症状からみた小児救急疾患の重症度判定、小児の事故並びに心肺蘇生法
高齢者
高齢者の基礎的事項及びショック、意識障害、頭痛、胸痛、呼吸困難その他の疾患
産婦人科・周産期
産婦人科・周産期の基礎的事項、救急と関連する産婦人科疾患、分べんの介助及び分べん直後の新生児の管理
精神障害
精神科救急の基礎的事項、精神科救急への対応、病態の評価及び精神科の治療
その他特殊病態
切断四肢の取扱い、多発外傷、鼻出血、眼損傷、口腔損傷、日射病・熱射病、寒冷損傷、爆傷、酸欠、潜かん病、急性放射線障害及び動物によるこう傷・刺傷
実習及び行事
 
救急用資器材の操作法、保管管理及び消毒、シミュレーション実習、医療機関及び現場における実地研修並びに入校式・修了式その他の行事
二十
合計
九十二