第17条〔水噴霧消火設備に関する基準〕


防火対象物の道路の用に供される部分又は駐車の用に供される部分に設置する水噴霧消火設備の噴霧ヘッドの個数及び配置は、次の各号に定めるところによらなければならない。

  • 一 道路の幅員又は車両の駐車位置を考慮して防護対象物を噴霧ヘッドから放射する水噴霧により有効に包含し、かつ、車両の周囲の床面の火災を有効に消火することができるように設けること。
  • 二 床面積1㎡につき20 ℓ / 分の水量を標準放射量で放射することができるように設けること。

2 加圧送水装置は、前条第三項第三号の規定によるほか、次の各号に定める水量のうちいずれか多い水量を送水できるものでなければならない。

  • 一 道路の用に供される部分を、道路の長さが10 ⅿ以上となるように区分した場合における当該区分されたそれぞれの道路の部分の面積(以下「道路区画面積」という。)のうち最大となる部分に設けられたすべての噴霧ヘッドを同時に標準放射量で放射する場合の水量
  • 二 第五項第二号に定める区画境界堤で区画された部分の面積にこれと接する車路の部分の面積(車両が駐車する場所が車路をはさんで両側にある場合は、当該車路の中央線までの面積とする。)を加えたものの面積(以下次号において「区画面積」という。)のうち最大となるものに設けられたすべての噴霧ヘッドを同時に標準放射量で放射する場合の水量
  • 三 隣接する二つの道路区画面積又は区画面積を合計した面積のうち最大となるものに設けられたすべての噴霧ヘッドを同時に標準放射量で放射する場合の水量

3 第一項の水噴霧消火設備の水源の水量は、次の各号に定める水量で、二十分間放射することができる量以上の量としなければならない。

  • 一 道路の用に供される部分にあつては、道路区画面積が最大となる部分における当該床面積1㎡につき20 ℓ / 分毎分の量の割合で計算した量
  • 二 駐車の用に供される部分にあっては、当該防火対象物又はその部分の床面積(当該床面積が50 ㎡を超える場合にあっては、50 ㎡とする。)1㎡につき20 ℓ / 分の量の割合で計算した量

4 道路の用に供される部分に設ける排水設備は、次の各号に定めるところにより設けなければならない。

  • 一 道路には、排水溝に向かって有効に排水できる勾配をつけること。
  • 二 道路の中央又は路端には、排水溝を設けること。
  • 三 排水溝は、長さ40 ⅿ以内ごとに一個の集水管を設け、消火ピットに連結すること。
  • 四 消火ピットは、油分離装置付とし、火災危険の少ない場所に設けること。
  • 五 排水溝及び集水管は、加圧送水装置の最大能力の水量を有効に排水できる大きさ及び勾配を有すること。

5 駐車の用に供される部分に設ける排水設備は、次の各号に定めるところにより設けなければならない。

  • 一 車両が駐車する場所の床面には、排水溝に向かって2 / 100以上の勾配をつけること。
  • 二 車両が駐車する場所には、車路に接する部分を除き、高さ10 ㎝以上の区画境界堤を設けること。
  • 三 消火ピットは、油分離装置付とし、火災危険の少ない場所に設けること。
  • 四 車路の中央又は両側には、排水溝を設けること。
  • 五 排水溝は、長さ40 ⅿ以内ごとに一個の集水管を設け、消火ピットに連結すること。
  • 六 排水溝及び集水管は、加圧送水装置の最大能力の水量を有効に排水できる大きさ及び勾配を有すること。

6 前条第三項(第三号及び第五号を除く。)の規定は、第一項の水噴霧消火設備の設置及び維持に関する技術上の基準の細目について準用する。