第16条〔水噴霧消火設備に関する基準〕


指定可燃物を貯蔵し、又は取り扱う防火対象物に設置する水噴霧消火設備の噴霧ヘッドの個数及び配置は、次の各号に定めるところによらなければならない。

一 防護対象物のすべての表面を当該ヘッドの有効防護空間(水噴霧消火設備、泡消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備のそれぞれのヘッド(泡消火設備にあつては、泡放出口のうち泡ヘッド)から放射する水噴霧、泡、ハロゲン化物消火剤又は粉末消火剤によつて有効に消火することができる空間をいう。以下同じ。)内に包含するように設けること。

二 防火対象物又はその部分の区分に応じ、床面積一平方メートルにつき次項で定める量の割合で計算した水量を標準放射量(令第十四条第一号の標準放射量をいう。以下同じ。)で放射することができるように設けること。

2 前項の水噴霧消火設備の水源の水量は、床面積一平方メートルにつき十リットル毎分の割合で計算した量(当該防火対象物又はその部分の床面積が五十平方メートルを超える場合にあつては、当該床面積を五十平方メートルとして計算した量)で、二十分間放射することができる量以上の量としなければならない。

3 第一項の水噴霧消火設備の設置及び維持に関する技術上の基準の細目は、次のとおりとする。

一 放射区域(一の一斉開放弁により同時に放射する区域をいう。)は、防護対象物が存する階ごとに設けること。

二 呼水装置又は非常電源は、第十二条第一項第三号の二又は第四号の規定の例により設けること。

二の二 配管は、第十二条第一項第六号の規定に準じて設けるほか、一斉開放弁の二次側のうち金属製のものには亜鉛メッキ等による防食処理を施すこと。

三 加圧送水装置は、第十二条第一項第七号イ(ロ)、ロ(ロ)及び(ハ)、ハ(ハ)から(チ)まで、ニ並びにトの規定の例により設けるほか、次に定めるところによること。

イ 高架水槽を用いる加圧送水装置の落差(水槽の下端から噴霧ヘッドまでの垂直距離をいう。以下この号において同じ。)は、次の式により求めた値以上の値とすること。

H=h1+h2

Hは、必要な落差(単位 メートル)

h1は、第三十二条に規定する当該設備に設置された噴霧ヘッドの設計圧力換算水頭(単位 メートル)

h2は、配管の摩擦損失水頭(単位 メートル)

ロ 圧力水槽を用いる加圧送水装置の圧力水槽の圧力は、次の式により求めた値以上の値とすること。

P=p1+p2+p3

Pは、必要な圧力(単位 メガパスカル)

p1は、第三十二条に規定する当該設備に設置された噴霧ヘッドの設計圧力(単位 メガパスカル)

p2は、配管の摩擦損失水頭圧(単位 メガパスカル)

p3は、落差の換算水頭圧(単位 メガパスカル)

ハ ポンプを用いる加圧送水装置は、次に定めるところによること。

(イ) ポンプの吐出量は、同時に放射するすべての噴霧ヘッドから第一項第二号に規定する量で放射することができる量以上の量とすること。

(ロ) ポンプの全揚程は、次の式により求めた値以上の値とすること。

H=h1+h2+h3

Hは、ポンプの全揚程(単位 メートル)

h1は、第三十二条に規定する当該設備に設置された噴霧ヘッドの設計圧力換算水頭(単位 メートル)

h2は、配管の摩擦損失水頭(単位 メートル)

h3は、落差(単位 メートル)

ニ 加圧送水装置には、当該設備に設けられる噴霧ヘッドにおける放射圧力が当該噴霧ヘッドの性能範囲の上限値を超えないための措置を講じること。

ホ 起動装置は、次に定めるところによること。

(イ) 自動式の起動装置は、自動火災報知設備の感知器の作動、閉鎖型スプリンクラーヘッドの開放又は火災感知用ヘッドの作動若しくは開放と連動して加圧送水装置及び一斉開放弁を起動できるものであること。ただし、自動火災報知設備の受信機が防災センター等に設けられ、又は第六号若しくは第二十四条第九号において準用する第十二条第一項第八号の規定により総合操作盤が設けられており、かつ、火災時に直ちに手動式の起動装置により加圧送水装置及び一斉開放弁を起動させることができる場合にあつては、この限りでない。

(ロ) 手動式の起動装置には第十四条第一項第八号ロの規定の例によるほか、その直近の見やすい箇所に起動装置である旨を表示した標識を設けること。

ヘ 配管の摩擦損失計算は、消防庁長官が定める基準によること。

四 一斉開放弁又は制御弁は、第十四条第一項第一号又は第三号の規定の例により設けること。

五 排水設備は、加圧送水装置の最大能力の水量を有効に排水できる大きさ及び勾こう配を有すること。

六 第十二条第一項第八号の規定は、水噴霧消火設備について準用する。

七 貯水槽等には第十二条第一項第九号に規定する措置を講じること。